先生の怖い顔が面白い本&おさるのジョージ

久しぶりに行橋市図書館の洋書レビューです。まだまだ図書館には私が読んだことのない洋書がたくさんありそうです。すでに別のところで読んだことのある洋書ももちろんあって、そんな本の中から今日はおすすめなものを3冊ご紹介します。

John Patrick Norman McHennessy: The Boy Who Was Always Late

邦題『いつもちこくのおとこのこ ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー』。日本語版、図書館にあります。私が2010年にこの洋書を初めて読んだとき、まぁ面白かったのだけれど、まだ英語の読解力がそこまでなかったのと、絵本そのものを楽しむ心が十分育っていなかったのとで、今回の評価とはちょっと違っていました。
今読んだらめちゃくちゃ面白い!絵も面白いです。先生の顔、恐ろしいです。口が耳まで裂けそう。歯が一本一本描かれていて、鼻もツーンととんがっていて。それに対する男の子の表情が対照的。読む前からすでに、イラストからとても強いメッセージが伝わってきます。

子どもは本当にまじめ。学校へお勉強しに行くのです。遅刻して教室へ入ると、先生が男の子を叱ります。そのやり取りが面白い。ばかげた(←これは私見です)罰を与えられる男の子。先生という大人の目線では、ばかげているのは男の子だけれど、男の子から見れば先生がばかげている。最後のシーンは最高。カチカチ頭な大人の滑稽な姿が描かれ、そんな大人たちへの辛辣なメッセージが込められている気がします。最後に男の子が言い放つ「大人」なセリフがたまりません。最初から最後まで、男の子の淡々とした姿と、先生の表現豊かなイラストが印象的でした。

YL1.8
総語数670

Curious George

邦題『ひとまねこざるときいろいぼうし』。古い訳なのか、しっくりこない邦題と感じてしまうのは私だけでしょうか。今は『おさるのジョージ』というタイトルのほうが知られているかもしれませんね。これは黄色い帽子のおじさんとGeorgeの出会いの物語。ここからシリーズがスタートするのですが、始まりはなんだか悲しく感じてしまうのは私だけではないはず。描かれた時代が今から随分前のことなので、動物に対する考え方が今とは違っていて当たり前。それを前提にあまり深く考えずに楽しめばOKかもしれません。

周知のことかも知れませんが、著者であるH.A.Reyのオリジナルストーリーは8話(8冊)あります。著者の没後、何冊か出版されています。こちらはそのオリジナルの第1話です。詳しくは下のリンク記事を参照してください。

おすすめ洋書Curious Georgeシリーズと朗読CDでリスニング

YL1.2
総語数927

Curious George rides

邦題『のりものだいすき』。『Curious George Rides A Bike』(『じてんしゃにのるひとまねこざる』)と間違わないように。違うストーリーの本です。『Curious George rides』は語数がとても少なくて、小さな子ども向けです。
ストーリーは、好奇心旺盛なジョージ、行く先々でいろんなものに乗ります。子どもと読むときには、さて次は何に乗ったのでしょう?とクイズみたいにしてみると楽しいかも。

YL0.7
総語数100