12月10日、絵本作家 村上康成さんの講演会に行ってきました!!ものすごよかったよ~><
絵本の魅力
村上康成さんの絵本は、ご本人も「半分釣り師」とおっしゃるだけに、魚の絵本(ヤマメのピンクシリーズ)や、「え~こんなにカエルが~~?!」とつぶやいてしまう999ひきのきょうだいシリーズなど、自然を描いた作品が多いです。この日、どんなお話が聞けるか、楽しみでした。もうはじめっからお話に惹きつけられました。
美大の学生をされていた頃、もうずっと昔の話。『のらいぬ』というタイトルの絵本に出会ったのですって。そのときにお話された内容が、もう自分のことのようにわかるわかる。絵本は読む人によって感じ方が違う。絵本を読むことで、自分が引き出される。
まさにそう。絵本を読んで、自分の中にある、潜んでいて気づかないことすらも、引き出されてしまう。それが絵本の魅力の一つ。そして実際に感じたこと、経験したことでなければ想像だけではわからないことってある。だから大人が読むと大人の感じ方がある。大人でも人生はいろいろ。だからその人生の数だけ、1冊の本で感じる何かは違うはず。それも絵本の魅力の一つ。
村上さんはこんなこともお話されていました。自然を題材に描いているけれども、ヤマメなどの魚の生態や自然について、描きたいわけではない。それらを感じている自分の気持ちを描きたい、と。
「自然」をあるがままに描くのではなく、実際にそこに立ち、知り、経験し、感じた自分の気持ちを表現する。なるほど、と思いました。それはたった一つ、その人が感じたものだ。他の誰のものでもない。けれども絵本というのは、言葉少なに絵の力とともに伝えていくものだから、その表現をどう受け止めるかは、受け手にゆだねられる。これもまた、絵本の魅力の一つ。
またまた、こんなこともお話されていました。あるとき絵本を読んで、「面白くない」と思っても、時が経ち再び読んでみるといい。またあの時と感じ方が違うはず、と。これは全く同感です。そんな経験、実際に私もしました。
自分の経験が増えて、心に引き出しがたくさんできてくると、昔読んだのとはまた違う感じ方ができます。だから子どもから大人まで、楽しめるのですね。大人になってから読む絵本って、本当にいいものです。私は大人になってから、絵本をたくさん読むようになりました。きっかけは洋書というか、英語でした。そんな妙な出会いから、絵本が大好きに。
『石のきもち』
講演会終了後に、村上さんの絵本にサインをしてもらいました。
『石のきもち』という絵本です。表紙はコレ↓ とても面白い絵本です。
新たな出会いもありました
会場を出る前に、副館長さんがいらしたので立ち寄ったところ、これまた素敵な人と引き合わせてくださいまして。とてもハッピーな一日でした。近頃なぜか、不思議なめぐり合わせが多いです。どんどん自分の世界が広がっていくような感じ。このまま行っていいよ、という天からのサインでしょうか。