8月7日(日)、北九州市立文学館で開催中の「宮西達也ワンダーランド展」へ行ってきました!宮西達也さんは絵本作家です。ご存知ですか?へんてこな恐竜やウルトラマンが出てくる絵本を描いていらっしゃる。へんてこな絵なのだけれど、初めて手にしたとき、不測の涙を流されたパパママは少なくないはず。私もその一人です。
本当にワンダーランドだった・・・
ワンダーランド=不思議の国。「ヘンテコリンな絵本の仲間たち」というコピーどおり、全く本当にヘンテコリンなキャラクター勢ぞろい。大きな声では言えませんが、作者の宮西達也さんも、相当ヘンテコリンでしたよ( ̄ b ̄)
入り口からすぐに目に留まるところに、大きな恐竜と足元には恐竜の赤ちゃん。
へんてこ恐竜とのはじめての出会い
何年前のことでしょう。ぽこすけと図書館へ行った時、「これ読んで」と持ってきたのが『であえてほんとうによかった』。
全く私好みではないイラスト。私なら絶対に手に取らない類の絵本。でもわが子が読んで欲しいといって持ってきたのだから、読むしかなかろう・・・ということで、図書館のオープンスペースで読み始めました。すると・・・え?え?え~?!まさかまさかの号泣 ゴ・ウ・キュウ~>0<; OMG!ありえない自体発生! というエピソードがあります。そう、この絵本作家さん、親の涙腺を緩ませる絵本を数多く出しているのです。その代表格がティラノサウルスのシリーズです。上の写真の緑のデカい恐竜です。
宮西さんご本人のガイド
展示物がありました。あと30分ほどで絵本の読み聞かせ会も始まるし、展示は後で見ようかなと思っていたところへ、宮西さんご本人登場。今から展示場のガイドをするので、聞く人は集まれ~とのこと。
集まってみると、10人程度。なんかこじんまりしてるなぁ・・・でもいいや、少ないほうが話も聞きやすいし、距離も近い^0^ そして始まった展示コーナーのご本人によるガイドツアー。
いきなり、自分のプロフィールの前に立ち止まり、「僕はね、ゆうめいなんですよ~。」 私は「ん?(・・?」
ずずっと展示コーナーの中に入って、まだ続きます。「僕はね、お金持ってるんだよ~」 するとぽこすけが反応。ぽこすけの少し後ろに立っていた私は、ぽこすけの体がピクリと動き、若干肩を上げ気味にして宮西さんを見上げ、こう言い放ちました。「僕もたくさんお金持ってるよ。」 ぎょっとした私。あかん・・・ぽこすけ、どうしたんや、こんなところで何を言う気や・・・(^^;
すると宮西さんもそれに反応して、「へぇ~君もお金持ちか。でも僕のほうがお金持ちなんだよ~( ̄^ ̄)」とおっしゃいました。するとぽこすけも引き下がりません。「僕ね、1,000円も持ってるんだよ!>( ̄^ ̄)< 」
私、表向きはニヤニヤ笑って、バカねぇ ┐(´-`)┌ なんてフリをしつつも、他のお客さんの手前、もう私は内心冷や汗タラタラ・・・。もう完全に話はぽこすけに乗っ取られています(汗)
そこで宮西さん一瞬うっと息を呑んでから、「そっか~ おじさん、負けたなぁ。」 私は心の中で(あ、おじさん、ここはぽこすけに勝ちを譲って、話の主導権を取り返しに来たな)と。心の中で大爆笑。さすが宮西さん。
「今日はやりにくいな」と小さくつぶやく宮西さん。私は心の中で(ごめんなさい>人<;)。
てな感じで、展示物の説明が始まりました。展示コーナーは写真撮影禁止なので、写真でお見せすることができません。とても素晴らしくて、貴重なものをたくさん見ることができました。ユニークな創作物もあり、子ども達に大人気でした。ぽこすけは帰ってからも、その展示物の話をするほどでした。
共感した話
正直なところ、ガイドが始まってからの宮西さんのトークがぶっ飛びすぎて、正直ドン引きしていました。内心、(なに?この人。どういうつもりでそんな話してるのか、意図が全然見えないけど・・・)と思い、訝しげな眼差しで見ていました。
けれど、そのうちに宮西さんの絵本作家デビュー前後の苦労話になったとき、私の宮西さんの印象が180度変わりました。それは、こんな話・・・。
まだ絵本作家としてデビューする前、作品を持って出版社へ持ち込んでいたそうです。けれどもどこの出版社にも相手にしてもらえず・・・。けれどあきらめずに続けていると、運命の出会いが。ある編集者さんが、本にしようといってくださったというのです。その後は、いろんな出版社から描いてほしいというオファーを受けるようになったとのこと。あっさりと書いていますが、これは本当にお辛かったと思います。あきらめずに続けることのすごさを感じずにはいられません。
その話を終えて、宮西さんは子ども達にこう言いました。「おじさんの絵なんて、すごくないんだ。へんてこりんだもの。でもそれを本にしてくれるっていう人がいてくれたから、今こうして絵本を描いていられるんだよ。おじさんがすごいからじゃないんだよ。自分はすごいんだって思っちゃいけないよ。自分の力になってくれる周りの人がいてこそ。だから自分はすごいんだって思っちゃダメなんだ。周りの人に感謝しなくちゃね。」正確には再現できていませんが、そんな感じのことをおっしゃいました。
「自分はたいしたことないのに、それを本にしてくれる人がすごい。感謝している。」この言葉、私も同じことを感じたことがあったので、ガツンときました。
私なんて、本当に素人が運よくパッと本が出せたというだけなので、同じ土俵でモノをいうなんて、おこがましいにもほどがあるのですが。あえて書かせていただくと、私も『ピーターラビットで学ぶ! 英語イメ-ジ楽読術』という本を出版させていただいたのですが、私もずっとずっと同じ思いでした。自分の本を「たいしたことない」なんて言ってしまうと、買ってくださる方に申し訳ないので、本当は言いたくないのですが・・・。でもやはり、私なんかが書いたものを立派な本にしてくださるなんて、という気持ちが大きくて、いつもいつも感謝しているのです。感謝してもしきれないくらいに。
宮西さんのこの言葉を聞くまでは、私がそんな気持ちになるのは、自分に世の中から認めてもらえていると思えるような、大きな実績がないからだと思っていました。でも違うのかもしれないと思いました。あんなに世の中から認められて、ファンがたくさんいて、素晴らしい絵本を描いていらっしゃる方でも、そんな気持ちになるんだということが、私には衝撃でした。
それで、先ほどの「僕はね、有名なんだよ」とか「お金持ってるんだよ」という言葉が、宮西さんなりのユーモアなんだなぁとわかって、自分の心の狭さに苦笑しました。本当に、失礼な私。
作者自身による絵本読み聞かせ会
素晴らしいですね。作者自身が読み聞かせをしてくれるなんて。宮西さんはこのような活動に対して、とても精力的に取り組まれるそうです。
ブログがこんなに大作になるなら、読んだ絵本のタイトルを控えておくべきでした。読んだ本を記憶に残っているものから紹介してみますね。
はーい!
『はーい!』というタイトルの絵本。赤ちゃん向けの絵本です。いろんな生き物が「はーい」とお返事するのですが、とても面白いです。
まねしんぼう
『まねしんぼう』。これも赤ちゃん~幼児向けかな。兄妹のお話し。妹はお兄ちゃんの真似ばかりします。実際下の子はそうですよね^^ それが本当に日常らしくて、それで最後は気持ちがホッと温かくなります。
おっぱい
『おっぱい』です。この絵本を読む前のトークが面白かったです。お父さん達タジタジでした^m^ 「みんな、おっぱい好きかな~?」「あれ~?お父さん達の手があがらないよ?」「おっぱいは赤ちゃんにとって、とても大事なんだよ。」「さぁ、みんなで おっぱい って言ってみようか!」「あれ~?お父さん達の声が聞こえないよ? じゃあ今度はお父さん達だけで言ってみようか^^ せーの!」 はい、大爆笑でした。 細々とでしたが、お父さん達が口々に「おっぱーい」と言ってくれたことが、私はとても嬉しかったです^-^ やるなーお父さん!素敵素敵。
おまえうまそうだな
肉食恐竜のティラノサウルスの前に、アンキロサウルスの赤ちゃんが・・・。絶体絶命>0<;の そのとき! 目を疑う光景が。食われる運命にあったアンキロサウルスの赤ちゃんが、なぜティラノサウルスと一緒にいられるのか、そしてこのふたりの運命は? ホロリとさせられます。
とても楽しい絵本読み聞かせでした^-^
ライブペインティング、セールストーク
絵本読み聞かせの後は、ライブペインティングでした。動物が何かをしている絵を、リクエストに応じて描いていくという趣旨。難しいのをリクエストしてください!と宮西達也さん。私は後ろのほうに座っていたので、終わってから近くまで行ってみて見ました。すごい^0^ これは写真に残したい~ということで(写真撮ってもよいとのことだったので)、パノラマ写真にしてみました! 家で大きくパソコン画面に映してハッと気がつきました! 上部のイラストが切れてるやん!! 残念!小さいイラストがザーッと横に広い用紙にたくさん書かれていて、迫力ありました!
それとセールストークは、要所要所でされていました。正直とにかく売れて欲しい気持ちはよくわかります^^; やはりこのイベントの目玉商品はこれでしょう!
『宮西達也ワンダーランド展~ヘンテコリンな絵本の仲間たち 公式図録』。会場へ行くと、2,200円で購入できます。付録は『いとしのカラータイマー』という絵本1冊付き。この絵本のすごいところは、ティラノサウルスとウルトラマンの共演。実はティラノサウルスシリーズとお父さんはウルトラマンシリーズは、違う出版社。ティラノサウルスがポプラ社で、お父さんはウルトラマンが学研。この2社で出されている絵本のメインキャラが出てくる絵本だそうな。
この付録の絵本、発売はしないらしく、この図録のおまけとして世に出しているのだそうです。ファンの方は見逃せない?! あ・・・ちなみに私は買いませんでした><; 付録の絵本がハードカバーなら買っていたと思いますが、ソフトカバーというのか、ペーパーバックというのかわかりませんが、そんな装丁だったので・・・。え?そんな理由で?!ですよね^^; この絵本、恐らく図書館では借りれないと思うので、貴重かもしれません。
欲しい方はぜひ「宮西達也ワンダーランド展」へGO。北九州市立文学館で9月19日まで開催しています。
絵本購入&サイン会と記念撮影 おまけ付き
図録は買いませんでしたが、ぽこすけが気に入った絵本を買いました。そしてそれにサインをしていただきました!
サイン会終了後は、入り口近くのティラノサウルスの前で記念撮影。たくさんの方が写真を撮ってもらっていました。私達はサインをしてもらった後、もう一度ゆっくり展示コーナーで展示物を見ていました。そして帰ろうとしたところで、撮影会に気がつき、最後に並びました。もう前に2-3家族だけでした。私達が最後ぐらいでした。あと一家族くらいはいたかも?
それからトイレ行ったりぶらぶらして、さて、帰る前にもう一度ティラノサウルスの写真を撮ろうか~とパシャパシャやっているところに、宮西さんが通りかかりました。するとわざわざ足を止めて、ぽこすけと並んで被写体になってくださいました。またまたパシャパシャと。そして決めのポーズは二人でティラノサウルス! サービス精神にあふれ、エネルギッシュで素敵な方でした。
わりと軽い気持ちで訪れた「宮西達也ワンダーランド展」、こんなに楽しめるとは思っていませんでした。それに長々と・・・しかも失礼でえらそうなことも書いちゃって(宮西さんご本人に読まれる可能性は極めて低いですが 笑)。ご本人に初めてお会いして、子ども達に人気がある理由がよくわかりました。
帰り際のティラノサウルスのショット。
おまけ 文学館を出ると・・・
暑い・・・溶ける・・・。外の熱気に駅まで歩けるか、不安になるほどでした。
けれどそんな熱気の向こうから、さらに熱気のこもった音が・・・。なんじゃらほい。そっかー今日は「わっしょい百万夏祭り」。だから歩道にダックちゃんたちが待機していたのね。
にしても、みんな元気だね~>< 夜までここにいると死ぬかもしれないと思ったので、ぽこすけとランチして帰りました。
お祭りの準備・・・こんなに暑くなかったら、見たかったな~