短期戦で英語力大幅UP

いつものように、図書館で借りました。多分図書館の人が予約を入れてくれたのだと思います。私はこの本、予約した覚えがないので。いつも同じジャンルのものを借りていると、こういう親切なことをしていただけるので助かります。ではさっそく紹介しましょう。

申し訳ないほど効果が上がる 英語勉強の7つの方法

『申し訳ないほど効果が上がる 英語勉強の7つの方法』を読みました。著者はまだ若い人です。普通のサラリーマン。平社員と書かれています。

学生時代は英語が大嫌いで、赤点とったり赤点ぎりぎりセーフだったりの成績らしく、英語嫌いから、先生も嫌いになったとか。その赤点のレベルがどれぐらいかは知りませんが、著者は一流大学卒です。京都大学卒で、大学院(修士課程)も京都大学なのかな?東大の大学院(博士課程)に進むも、東京の水が肌に合わず退学したとか。

変わってますね。その著者が一念発起し、英語の勉強を本気で始め、1ヵ月でTOEIC935点取得。その勉強法を公開しています。(1ヵ月で935はすごいことだと思います。普通考えられるのは、著者は赤点とはいいながらも、元々英語能力が高かったか、又は非常にテストで点をとるテクニックにすぐれているかなのかなと思います。)

まずは目的意識

まず大切なのは「本気」になること。絶対に英語を克服するという「決意」をすることなのだそうです。つまり「目的意識」をはっきり持つということですね。

そしてダラダラ勉強を長期間続けるのではなく、短期で決めるというのです。確かに著者の提案している方法は、しんどいので長期間は続けられません。スケジュールはちょっとしんどいぐらいがちょうどいいそうで。

そして単語力

次に勉強の中身ですが、何をおいてもまずは「単語力」という主張をされています。とにかく単語を覚えること。ここはちょっと賛同しかねるのですが、でも記憶の方法は参考にできると思いました。単語は類語とともに覚える。いい考えですね。

ところで忘却曲線ってご存知ですか?こんなやつ。

forgettingcurve-svg
出典:ウィキペディア忘却曲線

何かを覚えると、その記憶はすぐに消え始めます。覚え始めほど忘れやすいのです。これはもう仕方のないこと。そこで忘れにくくするための対策をとります。その初めの時期に復習を繰り返すのです。そうすることで記憶が定着していきます。

時間が経つと忘れてしまうのは「短期記憶」。忘れないのが「長期記憶」。忘れる前に反復して復習することで、「長期記憶」へと変えていきます。試験対策に使えそうですね。著者はうろ覚えの単語を手帳にまとめ、それを試験直前に見たそうです。確かに語学試験では、たくさん単語を知っているとそれだけ有利なので、この方法は使えそうですね。

ただ、その手帳の作成に時間をかけないようにしましょう~。時間がもったいないですからね。私がこの手帳を持つとしたら、主に隙間時間に見ます。信号待ちなどのちょっとした待ち時間にです。これなら記憶のための時間を取る努力がいらないですからね。著者もそういう隙間時間を有効利用しているそうですよ。

イメージで記憶

覚え方ですが、一ついいことを書いていました。それは覚える単語とイメージを結びつけて覚えることです。著者は日本語の意味で覚えるよりも、イメージの方が瞬時にわかるからと書いていました。私も大賛成です。多読をしていると、まさにそんな感じで新しい言葉を覚えていきます。

それから類語とともに覚えることのいい点は、著者も同じ指摘していたのですが、言い換えができること。試験でも使えるのですが、実際に英語を使う場面でも、英文を書くときにはできれば同じ言葉や言い回しは繰り返さない方がいいと言われています。私もP&Gで働いていたとき、そう教わりました。同じことを言いたい時に、毎回違う単語や表現方法を変えるとスマートに見えるのだそう。ビジネスシーンでは是非身に付けておきたいことです。

さて次に文法。中学の文法を完璧にすると書いていました。そこまでして、やっと英語の読み物的なものを読む勉強ができるということを書いていましたが、私はあまり賛成できません。

英語を読む

始めに単語を覚える作業が辛すぎて、いくら決意しようとも、ここで脱落する確率が高いです。リーディング(多読も含め)は英語の読解力を伸ばしますから、単語や文法ができてから、なんて思っているといつまでたってもたどりつけないかもしれません。

難しい本や新聞を読む必要はないので、英語を読むこともすぐに始めたほうがいいと思うのですが。ただし、今の実力でも読めるものを読みましょう。どんなレベルでも、絶対に読める洋書があります。そういう読み物、私ならいくらでも紹介できますよ。

単語と文法。両方力を付けたなら、いよいよ「聞く」「話す」「書く」に取り組むそうです。

英語を聞く

「聞く」は著者によるとシャドーイングがいいとのこと。私もまぁ、いいとは思います。私はどっちかというと、読むことによってリスニング力を上げ、シャドーイングで発音を改善しました。シャドーイングは楽しいですからおすすめです。

リスニングにしても発音にしても、効果を出すためにはそれなりに時間を費やさなければいけないということは、著者も書いていますし、私もそう思います。私はシャドーイングを集中的にしていたときは、一日1~2時間はしていました。毎日シャドーイング1-2時間。著者もそれぐらいの時間は要すると書いていたと思います。仕事と家事の両立でも余裕でできます。なぜなら私がしていたのは「ながらシャドーイング」だからです。何かしながらのシャドーイングです。

英語を話す

「話す」練習は、独り言でもOK。とにかく覚えただけで満足してはダメ。使えるレベルまでもっていかなくては意味がないといいます。そりゃそうですね。私も同感です。

英語を書く

「書く」練習は、時間を決めて、自分の書きたいことを書く。自分で見直してもいいし、誰かに添削してもらってもいい。著者のおすすめは、Lang-8。このサイトは国際交流と語学の習得を目的としたSNSで、外国の人が書いた文章を、別の国の人が添削することができるそうです。会員登録が必要です。

間違ってもいい 正確さは後からついてくる

「とにかく間違ってもいいから、使ってみる。正確さはあとからついてくる。」には、私も賛成です。著者は短期で飛躍的に英語力をUPさせると、後がラク、というか、後の学習がとても楽しくなると述べています。楽しくなるというのは、英語で小説を読んだり映画を見たり、外国人の友人を作ったり、そういうことです。

そして短期間で大きなジャンプをするためには、一日4時間の英語学習時間の確保は必要だと実感しているそうです。4時間というとびっくりですが、著者はうまく隙間時間も使ってトータルで4時間を確保していたようです。休憩時間もエレベーターやレジの待ち時間も無駄にしなかったみたいです。

短期間で終わらせる、という気持ちでいるから、きっとできることなのでしょう。確かに向き不向きはあるでしょう。でももし、あなたに英語習得に対する強い強い決意があるのならば、参考になる方法かもしれませんね。私は試験対策でできるところを参考にしたいと思います。