ただ覚えるだけじゃない。使える英単語を増やそうじゃないか!ということで、語彙強化その2。
『ソク単 最速英単語記憶法』
『ソク単 最速英単語記憶法』という本を読んでみました。晴山さんはすごいですね。英単語を覚えるための、いろんな記憶法を考えているんですね。まずこの本の始めに、こんなことが書かれていました。
英単語を覚えても、覚えた端から忘れていく・・・まるでダイエットした後のリバウンドのように、記憶する前の状態に戻ってしまう。そういうリバウンドのない英単語記憶をしましょう。そのためには、「わかる」ことを覚えること。忘れる暇を与えずに繰り返すこと。時間をかけないこと。
なのだそう。いったいどんな記憶法なのでしょうね。
3つのパートに分かれた英単語記憶法
この記憶法が書かれた本の中身は、Part1から3まであります。Part1は名詞パズル、3字熟語、超短文、連想という方法で覚えていきます。本の中に問題が書いてあって、消去法で解くことによって正解を導き出し、さらに知らなかった単語も覚えるという方法です。うまく考えられていると思いました。選ばれた単語がシャッフルされて、再び出てきます。繰り返しが大事ということですね。
Part2は動詞パズル、有機的、ルーツ、リプレイスで覚えていきます。動詞パズルはPart1と同じです。有機的に覚えるというのは、よく使われる単語に加え、もう一つの重要単語を例文に入れこんで、それを覚えます。ルーツは語源。リプレイスは例文の1箇所だけ、違う言葉に置き換えていく方法。
いろんな方法が出てきました。
Part3は9マスパズル、デリバティブ、発音、定義で覚えます。9マスパズルは、まるでクイズのよう。遊び感覚でできます。デリバティブは派生。派生語を覚えます。発音は、同じ音がある単語をまとめて覚えていく方法。定義は英語で書かれた英単語の意味を見て、どの言葉を説明したものかを答えていきながら覚える方法。
発音のパートは読んでいても、ちっとも頭に入って来ませんでした。私は耳で聞いて自分の口を動かして発音を覚えるタイプなので、文章で書かれてもピンとこないのだと思います。
定義のところを見ていると、「高級単語」という言葉がありました。これは大学受験レベルの英単語や、高校で学ぶ英単語らしいです。でもなんとそれをどこから持ってきたかというと、ネイティブの7歳から9歳が使うジュニア用の辞書からなんですって!つまり、大学受験といったって、ネイティブの小学生の辞書には普通に載ってるような単語レベルなんですよね。
ということは、小学生・中学生向けの洋書を読んでいる場合、大学受験に出てくる「高級単語(またこのネーミングが!)」なんて、「別にたいしたことない」ってことになりますね。児童書をナメてはいけません。タドキスト(多読をする人)の皆様はうなずかれたことでしょう。
全体としては、「記憶法」としてはなかなか考えられたものだと思います。どうしても英単語を一気に覚える必要があるという場合には、いいのかもしれません。単語を覚えて、何が楽しいかというと、英文を読んで意味がわかることです。
テストでいい点とることよりも、自分の知りたいこと、興味のあることを英語で読んで、意味がわかったときの喜びはれはそれは大きいものです。世界が拡がりますし、自分の可能性も拡がりますね。
拡がると何がいいって、そりゃ楽しいですよ^0^
この記憶術 後日談
この本を読んだとき、語彙力に自信のない私には、希望の光を見た気がしました。それで・・・がんばって記憶法を実行したのかというと・・・。
いやいやいやいや、何にもしていません(汗)。やはり、自分が置かれた状況とか、優先順位も大きく影響していると思います。私の場合はいつもと同じく普通に楽しみで洋書を読んで、その中で自然に見についてくる語彙力でなんとかやっていけています。それほど切羽詰った必要性がないからかもしれません。
試験を受ける予定があり、かつその試験の結果如何で将来が決まるとか、そういう状況に置かれたときにはとても素晴らしい効果を発揮するのではないかと思いました。