今日はデイリーヨミウリで翻訳コンテストが掲載される日。なんか楽しみで、朝もはよから(早くから)目が覚めました。でも早朝はやっとく仕事があったので、そちらを先に。早く見たくて仕方ないわれもこ。ぐっと我慢我慢。
学びの宝庫、翻訳コンテスト
今日もまたまた、たくさん学びがありました。
恥ずかしい勘違いもある・・・
学びの話をする前に、ひとつ笑っちゃったことがあります。私、スポーツネタ不得意なんですよ。今オリンピックやってますけど、テレビないから見ないし、新聞の記事も、スポーツは大概読まない。
当然日本のプロ野球にも全然詳しくない。(昔はトラきちでした。遠い過去のお話。)なので当たり前のごとく、米大リーグのことなんて、何にも知らないです。そこで、課題文はイチローの記事だったのですよ。
課題文の中に、「<伝統のピンストライプ>」というのがあって、これを英訳するのですね。私はこの「ピンストライプ」というのを「ピンクストライプ」と勘違い。ヤンキースってピンクのストライプユニフォームなんだぁ・・・って、その課題文読んで思ったわけです。
その後、もう私の頭の中は「ピンクのストライプ」。何度見ても、もう「ピンクのストライプ」としか見えません。だから・・・「pink stripes」って書いたんですよ。
訳例見たらアナタ、「pin-striped」じゃないの。「うん?pinて何?kがない??」と思って課題文よく見たら・・・あらまぁ「ピンストライプ」。ところでピンストライプって何?っていうのはおいといて。
指示代名詞 that と定冠詞 the、使い分けられる?
肝心の学びの話、ここから始まります。
課題文は、イチローがシアトル・マリナーズからニューヨーク・ヤンキースへの移籍という電撃トレードを受けての記事です。この課題文には、「その」や「あれ」がたくさん出てきました。これをどう訳すか。それが今回のメイン課題でした。
講評を読んだところ、私の英訳はきちんとできていたようで一安心。
講評にはこうありました。「そのヤンキース」、「そのシアトル」という部分で、that Yankeesやthat Seattleとするのは間違いであると。
なぜか。
ここでは世界中に存在する少年野球を含めた「ヤンキース」や「シアトル」というチームを指すのではなく、今話題にしている「ニューヨーク・ヤンキース」、「シアトル・マリナーズ」を指しているのだから、ここでは
the Yankees
that team (in New York)
the (Seattle) Mariners
that team in Seattle
とするのが正しいのです。
多読やっていると、そういうのは意識しなくてもわかるので、問題意識すら持たずにクリア。ここの英訳は問題なしでした。
他に、今回はこんな「あれ」に関する問題もありました。こういう文章、どう英訳しますか?
「あれは、着る人を選びますよね」(これはイチローが以前言った言葉で、「あれ」とはさっきのヤンキースのピンストライプのユニフォームを指しています。)
これを直訳してしまうと、
That uniform chooses the person who wears it.
てな感じになります。
しかし、これに違和感を覚えた人は、いい感覚しています。
そういう感覚を大事にしてください。多読で英語感覚を養ってきた私は、もちろんこんなふうに直訳はしていません。
英訳する前に、まずこの文章が伝えたい思いは何なのか?を考えます。
すると、誰もが似合うユニフォームではない、ということをいいたいのだということがわかります。
訳例を載せておきます。
"Only certain players can suit up for that, right?"
いい感じですよね。しっくりくる。自然な感じがする。そう思ったら、その感覚を大切にしてください。完璧でなくても、考え方が同じ方向性を持っていたら、自信を持ちましょう!自信を持つことって大事です。
参考までに、今回の応募140のうち、120は先に書いた直訳文だったらしいですね。文の上手い下手はありますが、私は直訳しなかったので、20の中に入れてもらえていたかしら。
これも洋書の多読をしていて、大量の英語に触れることにより、自然に身につく感覚です。他にもいろいろあるのですが、今日はこの辺で。
難しい訳に挑戦することは、ラクなことではありませんが、週1ぐらいはこんなことやってもいいかな、と思います。