メンタルバリアを取り除こう

英語は机で勉強するな!

本のタイトルは『英語は机で勉強するな!』です。英語教育20年以上のベテラン、安河内さんの著書。ご自身は一浪して上智大学の英語学科に入学されています。

さて内容ですが、全体的には英語が使い物になるぐらいになりたいと思って勉強されている方には参考になる本ではないかと思いました。私が良いと感じた部分は、英語の上達を阻害しているのは、日本人のメンタルな部分であると指摘されている点です。まったく同感です。

著者は「メンタルブロック」と呼んでいます。つまり、日本人は英語を人前で使うときに、間違ったら恥ずかしいとか、発音が変なんじゃないかとか、とにかく他人の目を気にしすぎであるというのです。英語の上達が速い人に共通しているのは、間違うことを全く気にしていないこと、そしてめちゃくちゃな発音でも堂々としていることです。

このことは、これまで読んだ英語の勉強法に関する本に共通して書かれてあることであり、私自身も身にしみて感じていることです。あと、全くそうだと感じたのは、目標は大きくてもいいのですが、その目標に到達するまでに、小さな目標をたくさん作ることです。少し頑張れば手が届く小さな目標を持つことで、それを達成したときの喜びを糧に、長い道のりを歩いていけると思うのです。それに、目標設定さえ間違っていなければ、確実に最終目標に近づけていることがわかりますからね。

それからこの本には、かなり具体的な勉強法が書かれていました。この勉強法を見て、英語が全然できなくて、大嫌いだった私にはやる気になれない内容もありました。今ですらやりたくないですね。でも激しく同意できる部分もたくさんありました。

それは、リーディングは訳さずに前から読んでいくこと。そうすればリスニング力もアップすること。ライティング、スピーキングでは、英語らしい表現を身につけようということ。これはどういうことかというと、日本語をそのまま英語にしようと思わないで、ということです。

具体的には、次のように考えます。(以下「」部分は本文抜粋です。)例えば「猫の手も借りたい」と英語で言いたいとき。これはつまり「すっごく忙しい」ことが言いたいわけですよね。だから英語はこうなります。「I’m very busy today.」

もう一つ例を。「僕はコーヒー党だ」と言いたいとき。これはつまり「コーヒー大好き」と言いたいのですよね。だから英語はこうなります。「I love coffee.」(以上で抜粋終わり)

私たちは結構難しい日本語表現を日常的に使っています。日本語らしい日本語だったりとか。それをそのまま英語にするのは無理があります。通じないことが多いのではないでしょうか。だからまず、日本語で言いたいことが浮かんだとき、それはどういう意味か、何が言いたいのか、ということをまず考えます。そしてそれを英語にすればいいのです。

このことは以前記事に書きましたが、このことさえ知っていれば、かなりのことを英語で話したり書いたりできますよ。この本に書いていましたが、新しい英語の知識を増やすよりも、限られた知識を使いたおそうと。本当にそうだと思います。使っているうちに、自然と知識も増えてくると思います。使える知識が。