外資の現役社長が明かす つぶやき英会話学習法
本のタイトルは『外資の現役社長が明かす つぶやき英会話学習法』。どんな勉強法なのだろうと思い、読んでみました。
著者はタイトルにあるように、外資系企業の社長さんですね。本の中で、著者は高校まで英語には興味がなかったと書いています。高校の先生の言葉がきっかけで、猛勉強して大学に入学。経歴を見ると、大学を二つ卒業されています。そのうちのひとつは、英文科でした。
大学入学時点で、学校英語は得意科目だったのだと想像します。でも実際社会に出てみると、ご自身の英語は全然役に立たなかったそうです。私は学生時代全然できなかったので、当然社会にでて自分の英語は役に立ちませんでしたが、そこそこできると思っていた人がそう思うのって、ショック大きかったでしょうね。
著者が考える英語マスター法とは、どうやって勉強するかも大事だけれど、まずマインドセット(心構え)が必要とのこと。そして日本語が上手でなければ、英語は上手にならない。言い換えれば、英語が上手な人は、日本語も上手だと。
マインドセットもそうですが、これも納得です。私も実感しています。著者の「日本語が上手」とは、ビジネスパーソンらしいといえばらしいのですが、5W1Hとか、あいまいな表現をしない、ロジカルシンキングで、とか、そういうことです。
私も基本的にはそう考えています。ただ、日本人に対して「日本語が上手」というと、果たして上記と同じことを考える人がどれぐらいいるだろうかと思います。私は誰でもわかるように表現できることが、表現能力だと>考えていて、それはビジネスでも同じだと思います。ましてやグローバルで活躍するためにはね。
でも日本にいて日本人の中で表現するときには、ときには曖昧さが必要だったり、グレーの部分を残したりすることが、円満な関係を作るために必要な時もあるのではないかなと思うときがあります。現に日本企業で、ハキハキものを言ってると嫌われる傾向がありましたし。そこが難しいところですね。時と場合で使い分ける柔軟な対応が求められます。
著者がご自分のことを、曖昧なことを言わない人間だと言って、例え話しをしています。「いずれまたそのうちに・・・」と言われると、「そのうちにっていつですか?」と聞き返すとか。日本人の中には、そう返されると不快感を覚える人もいるのではないかと思います。どうなのでしょうかね。
とにかくコミュニケーションというのは、相手によってスタイルを変えられるという人が、本当に上手な人なのだと考えています。話がそれ気味ですが、次は勉強法。
まず著者は継続することはとても大事だと主張しています。もっともですね。1日5分を1年間続けること、と書いていますがそれだけでは当然英語の達人にはなれません。1日5分というのは、最低それはやる。短時間でもいいから、習慣化して継続する。そういう意味です。この習慣化が最も重要ですって。
私もそう思います。
一例として、著者の場合。1日5分、歩きながら英語をつぶやく。1日15分 移動中にリスニング。メールで使える表現を盗む。これらがいわば規定演技なのですって。これらを習慣化して基礎力を付けた上で、自由演技をする。
自由演技とはそれこそ、自由。スピーチを暗記するとか、小説を読むとか。いきなり自由演技ばかりやっても、基礎ができていないために無理があり、継続できないでしょ、ということ。
たしかにね~。
基礎作りをしたあとで、飛躍的に英語力を伸ばすためには、ぎゅっと詰めて勉強が必要なのだそうです。1日6-8時間とか。何か月かに1回でもいいから、らしいです。
私の周りの英語をマスターした人も、ぎゅっと詰めてやってた時期はあるみたいですけどね。一定期間で、それも短期間でなんとかしたい人は、必要なんじゃないかなと、私も思います。
勉強法は、特に目新しいこともなく、どちらかというと気持ちの面で、いいことがたくさん書いてると思いました。マインドセットについて、まだ説明していませんでしたね。もう大分長くなったので、あまり詳しく書きませんが、夢を持つこと。夢がなければ成功はない。夢を持って、目標、計画、実行があって、成功があると。
それからアファメーションとアサーションは、モチベーションアップにもいいし、英語の上達には欠かせないロジカルシンキングにもいい。とにかく英語のマスターには、継続することが絶対必要だから、モチベーションが維持できるよう、自分のコントロールはきっちりできるようになること。
こういうことを読んで、スパルタ的になりがちなのでは?と心配だったのですが、MUSTをWANTに変える!ということが書かれてあったので、安心しました。
そうなのです。私が一番主張し続けていること。それは「しなくっちゃ」ではなくて、「やりたい!」=「楽しい」と思えることで、全て上手く回っていくのです。
やりたい!ことは、止められませんよね。もうそこで努力とか忍耐とか、そういう世界から抜け出ることが出来るのです。そう思えたら、あとは楽しんでるうちに、たくさんのことを吸収できているはず。私が英語勉強法として提唱しているのは、そういうことなんです。でもって、「勉強法」というのも実は嫌なんですけど、あえて「勉強法」といわなくちゃいけない理由があるんですよね。
まだまだこの本を紹介しきれていませんが、ご興味があれば本を手にとって見てください。