アメリカの小学校ではこうやって英語を教えている
本のタイトルは『アメリカの小学校ではこうやって英語を教えている』です。アメリカの小学校で英語を教えている著者。図書館司書として、リテラシー教育に20年間関わってこられたようです。
アメリカは移民が多く、家庭では英語以外の言語を使って生活していて、英語がわからない小学低学年の子どもが結構いると書かれていました。だからこそ、アメリカの小学校でこのような教育が必要なんだと思いました。
著者が実践しているのは、フォネミック・アウェアネス(音素認識)というもののようです。この本では特に、この理論の中の最初の2ステップである「ライミング」と「アリタレーション」を紹介していました。
ライミングとは、同じ音で終わっている単語に注目すること。例えば king / ring / sing など。アリタレーションとは、同じ音で始まっている単語に注目すること。例えば fail / fake / fan など。
こうやって音のつながりを意識するように導いていくというのです。日本ではむしろフォニックスのほうが有名ですが、フォニックスは音とアルファベットの関係を教えていくのに対し、フォネミック・アウェアネスは、フォニックスで文字を見る前の段階に行うものであり、音のグループに焦点をあてる指導といえます。
どちらにしても、アメリカの教育現場で英語教育として行われているわけですね。これをぜひ日本の小学校にも導入して欲しいなと思いました。
簡単にはいかないのでしょうし、環境も違いますから、絶対にいいと決めつけるわけではないですが、少なくとも子どもたちは楽しいだろうなと思うのです。指導する側は準備など大変でしょうけれど。
日本の小学校でも英語教育が始まったのですし、もう受験英語オンリーの英語教育から離れて、英語を使って楽しめ、世界中の人達と交流できる英語力の養成を求めます。