読んだ英語学習本の中から、ぜひご紹介したいと思った内容がありましたので、まとめて見たいと思います。
『日本人だけが知らなかった英語上達法』
文庫本も出ているようですが、中古ばかりです。下の画像はKindle本です。今すぐ確実に手に入ります。
元々は英語が苦手だった著者蟹瀬さんが、TIMEの特派員として活躍されていました。英語上達の秘訣は?ということで、読んでみました。
英語を好きになることが第一、その理由とは?
ご自身の経歴(英語の成績とか、どれだけ苦手だったとか、大学受験の話とか)は、大変ユニークです。著者は、まず大前提として英語が上達するには英語に興味を持つこと、好きになることだと言います。
全くそのとおりですね。私も自分のホームページ「洋書で英語を学ぶ」に何度もそのことを書いていますし、このブログでも書いていると思います。
それで問題はどうやったら興味が持てるのか、好きになれるのかですよね。それは人により様々でしょうね。私の場合は多読でした。著者は、アメリカの軍人との英会話だったようですよ。
英語に興味が持てて、好きになるとなぜいいかというと、英語に触れることが苦痛ではなくなり、楽しくなり継続できるからです。
学習曲線は、時間とともにずっと上達の一途をたどるのではなく、一定期間はフラットなんです。そしてある時期にグンと伸びる。そしてまた一定期間フラットな状態になる。そしてまたある時期にグンと上がる。それを繰り返すようです。
だから英語を上達させるには継続が必要なわけですね。この本には、継続するためにはできるだけ安く、お金をできるだけかけない方法を見つけることが必要であると書いていました。継続しようにも、お金が尽きてしまうと継続できないからですね。
ノルマや目標に縛られない
それから違う視点では、継続するためにはノルマを課したり目標をかっちり決めない方がいいとも書いていました。もちろん、目標を明確にするとそれに向かって進みやすいです。でも著者は、あまりかっちり決めると窮屈になり、ストレスになることがあると考えているようです。著者はそれほど明確な目標設定をしなくてもいいのではないかと。
目標設定は思います。でもやはり窮屈になったりストレスになるのだったら逆効果ですよね。著者の考えに対して私はもう一度考え直したらいいと思うんです。つまり、私だったら自分にこう問うのです。「本当にそれがしたいと思っているのか?」「それは本当の自分が望んでいることなのか?」「見栄や意地や世間体など、自分以外がものさしになっていないか?」を再度点検すればいいと思います。苦しいときは大体他人の評価を気にしていることが多いです。何回でも目標を設定し直したらいい。それだけのことです。私の場合は、わくわくする目標を、いつも持っていたいから。
英語 どうやって上達する?
本に戻りましょう。この本のメインは「どうやって上達するか」ですね。それは「書く」ことなんですって。とにかく書く。間違えてもいい。できるだけシンプル、ベーシックな表現がいい。
書くって、結構エネルギーいりますよね。でも書くことは、私もいいと思います。書く事で気がつくこともあるし、なんといっても英語が出てきやすくなりますね。これは確かに効果的です。
ここからは私の意見ですが、やぱりこれ(書く事)もノルマにしちゃいけません。ストレスになります。やりたくないときは、まだやる時期ではないということで、書く以外の方法で英語に関わったらいいのではないでしょうかね~。
私のおすすめは読むことです。エネルギーもさほど使いません。とはいえ、英語を読み慣れていないときついですがね。読むこともまた、ノルマを自分に課すことは厳禁です。
語彙を増やすために
また本に戻ります。語彙を増やすには、乱読がいいそうです。全部読まなくてもいい。わからない単語に出会ったら、辞書を引きなさいと書いていました。でも単語がわかっても意味がわからないとき、あると思います。そんなときにおすすめしているのは、英英辞典とかシソーラス(類語辞典のようなもの)です。なぜ単語がわかるのに意味がわからないのか、その理由が書いていましたよ。それはベーシックな言葉が組み合わさった塊が、重要な意味を持っていて、それがわからないのだそうです。
うん、そうですね。そんなふうに感じています。
著者によると、そんな時は上記の英英辞典がいいらしいです。ベーシックな表現がわかるようになると、英語らしい表現が身につくと。
たしかに英語らしい表現、感覚が身につくでしょうね。これは私の考えですけど、絶対に英英辞典とかシソーラスでなければ語彙力が身につかないわけではないです。私は辞書をいっさい使わずに、ただ易しいレベルの洋書をたくさん読んでいたら、自然にわかるようになってきました。辞書が面倒な人はそこであきらめず、辞書なしで易しい英語の本を読むことをぜひ試してください。
また本に戻ります。この本には、文化があって言葉があると書いていました。私もそう思います。だから言葉を習得するには、文化を学ぶことも避けては通れないと。
ここで3つの避けて通れない書物が紹介されていました。その3つというのは、
1、聖書
2.シェークスピア
3.マザーグース
私は3以外は読んでいません。読んだほうがいいでしょうね。マザーグースは確かにいいです。何がいいって、マザーグースの本に出てきた表現って、いろんなところで目にします。現にこの本にも、そのようなことが書いていました。
いろんなところで目にする理由は、上記3つの書物は西洋人が小さい時から読んでいるものであり、彼らの血肉となっています。したがって、容赦なくこれらをベースにした言葉が、何の説明も無くいろんなところで使われます、と。これらを知っている人には理解できても、知らない人には何のことなのかさっぱりわからない、となるのです。
またまたここから私の意見です。でもまぁ、ここまでわかるようになれば、かなりのレベルですね。徐々にそのレベルに近づいていけばいいのではないでしょうか。間違っても初級のうちから、3大書物を一生懸命読むことはしないほうがいいと思います。読んで楽しいと思えば別ですが。
この本の全体的な私の評価は、☆5つで表すと☆4つぐらいです。私もすぐにやってみようと思うことがひとつありました。それはトイレに本を置くこと。トイレに置くのに適した本が紹介されていたのです。その本というのは、下の2冊。
トイレで語彙力を高める?!
何がいいかというと、トイレに長い読み物ではなく、パッと見て完結する内容の本を置くという点。トイレが長い人なら読み物でもいいかもしれないけれど、長くない人は本なんて読む時間はないですよね。読み物じゃないなら私もできるかなと思いました。でも私は上記の本、持っていないので、この本を置いてみることにしました↓。
タイトルは『Oxford Picture Dictionary: Monolingual』。Monolingualとは、1言語だけ、この場合は英語だけで書かれています。調べてみると、新版が出ていました。こちらは古い版。中古しかないので、安く買えるかも。
こちらのほうが新版。
これ、いいですよ。絵と英単語だけ。日常使える単語がたくさん載っています。「あれって、英語でなんて言うんだろう?」という疑問に、瞬時に答えてくれます。忘れてもOK、気にしない。また見ればいいのですから。覚えようとしないことです。覚えなきゃと思うと、忘れていることにストレスを感じて、だんだん苦しくなってきます。だから始めから覚えようとはしない。それが嫌にならないコツです。矛盾しているようだけれど、これが案外うまく行きます。
なぜかというと、ちょっと考えてみてください。いつも行うことや言うセリフ。頻繁に繰り返すうちに、覚えちゃっていますよね。反復することが記憶するために必要なすべてですが、忘れちゃいけないというルールはないのです。忘れたらまた見て「あ、そうだった」と思えばいいだけです。そのうちに自然に覚えます。
トイレに書物を置く方法 後日談
私は全然うまく行きませんでした。まずトイレに入って本を開こうという気が全く起こりません。その上、大切にしていた本が大判でソフトカバーだったこともあり、マガジンラックに入れておいたことでグニャっと曲がってしまい、それが嫌になって止めました。私は失敗でした。
これは自分には向かないと思ったら、潔く止めて次の方法を探すのが懸命です。私は相変らず、毎日洋書を読むことは続いています。私の語彙力は十分ではありませんが、洋書を読むだけで今のところ増えています。