行橋市図書館の洋書レビューです。易しい洋書絵本を楽しく読みながら、英語力を伸ばしたい方に活用していただけたらと思います。
The Giving Tree
洋書のタイトルは『The Giving Tree』。日本語のタイトルは『おおきな木』です。与え続ける愛と、もらい続ける愛。お互いがそれで幸せならば・・・。子どもの頃の要求は、かわいらしいものです。リンゴの木はその男の子を愛していましたから、望むものを与えました。男の子もリンゴの木が大好きで、いつもリンゴの木で遊ぶことが幸せでした。
月日が流れて、大人になったその男の子。世界が広がって、子どもの頃のようにリンゴの木に夢中にはなりません。それでも何か欲しいものがあるときには、ひょっこりとリンゴの木の前に現れるのです。大人の要求は子どもの要求とは違います。リンゴの木は、自分の身を削ってでも大人になったかつての男の子に尽くします。大人になったかつての男の子は、要求がかなえられると、また姿を消すのです。
そして困ったときにまたひょっこりと現れる。どこか切なさを感じてしまうのは私だけでしょうか。これでいいの?と問わずにはいられないのですが、リンゴの木は幸せなのです。では大人になったかつての男の子は?幸せなのかな・・・。リンゴの木は幸せかもしれないけど、男の子が幸せだったのか・・・。
それについては語られていないのでわかりません。いろんな感じ方があるだろうなと思います。
YL 2.4
総語数 622