厳しい冬を乗り越えたその先に・・・

行橋市図書館の洋書レビューです。易しい英語の本を、辞書なしでたくさん読んで英語力を伸ばそう!洋書選びの参考にどうぞ。

Tattercoats

洋書のタイトルは、『Tattercoats』です。かかしのTattercoatsのお話です。Tattercoatsということばについて、少し説明します。tatterとは「ぼろ切れ」や「ボロボロの服」のことを言います。coatは「コート」(服のコート)ですよね。その他coatには「上着」とか「表面を覆うもの」という意味があります。(コーティングとか言いますけど、この言葉はcoatにingがついているのですね。)この二つが合わさった言葉で、意味は「ボロボロの上着」というところでしょうか。絵本を開いてみると、ボロボロの服を着ているのが「かかし」だとわかります。その「かかし」の名前がTattercoatsです。

Tattercoatsは広大な畑を守っています。秋が近づいてきた頃、農場の家族がピクニックにやってきました。子どもたちはTattercoatsに寒い冬に備えてスカーフや手袋をくれました。Tattercoatsは大喜び。

しかし、家族はその後、現れませんでした。寒い冬がやってきて、Tattercoatsの服はボロボロに。心も寂しさで荒んできます。動物たちが立ち寄ってくれるのですが、だれもTattercoatsの気持ちを理解してくれません。

春が訪れたとき、1羽のつばめがいい話し相手になってくれました。ちょっと孤独感から解放されるTattercoats。そしてとても会いたかった家族が再びTattercoatsの前に現れました。冬の間に倒れてしまったTattercoatsを起こしてくれて、そして・・・Tattercoatsにとっては夢のようなことが。

厳しい冬を過ぎたら、暖かい春がやってくる。人生もそんなものなのでしょうね。

YL 2.8
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