この前の日曜日、ダンナちゃんがお仕事だったため、ぽこすけと二人で図書館へ行きました。
ぽこすけに、「好きな絵本を持っておいで。一緒に読もうよ。」と言いました。それで何冊ぐらいかなぁ・・・10冊ぐらいは読んだかなぁ。隣同士に座って、読み聞かせをしたのです。
アンパンマンが好きで、アンパンマンの絵本が3冊ありましたが、実に様々な絵本を持ってきました。その中の一つ、今日はどーしてもご紹介しておきたくて。
まず私は絶対に(?)・・・ん~おそらく?手に取らないであろうと思われる雰囲気の絵。いやまてよ、私が大好きな「わにわに」シリーズの絵本と絵の雰囲気が似ているぞ。こんな本です。
であえてほんとうによかった
タイトルは『であえてほんとうによかった』。
絵本のタイトルは『であえてほんとうによかった』。恐竜のお話です。大きい恐竜と小さい恐竜がいました。あるとき小さい恐竜が木の実を取りに来たところ、大きい恐竜と鉢合わせ。大きい恐竜は小さい恐竜を食べようとします。そのとき大きく地面が揺れて、二人のいた地面が割れて、陸から切り離されてしまいました。島に二人が取り残される状態になってしまったのです。
大きい恐竜にとって、目の前にいる小さな恐竜は食べる対象。食べようとしたら、小さい恐竜が怯えながら言います。「僕はお魚を取るのが上手いから、毎日たくさん魚を取ってきてあげるよ。だから食べないで。」
命拾いした小さい恐竜。そこから二人きりの生活がはじまりました。二人は少しずつ仲よくなっていくのです。ラストは、図書館という公共の空間でありながらも、本気泣きしてしまった私でした(笑)ぽこすけがボロボロ泣いている私を見て、ちょっとびっくりしてヨシヨシしてくれました。
言葉の力と愛の力
この絵本、評価が様々です。感じ方は様々あっていいと思います。私はでっかい恐竜が最後にとった行動は、もちろん愛のひとつかと思います。けれど私がこの絵本を読んで、もっとも心が揺り動かされたのは、小さい恐竜が大きい恐竜にかけた優しい言葉です。その言葉によって、大きい恐竜はいったい何を感じ、どう変わったのでしょうか。
そのことに焦点を当てたいのです。言葉が誰かの人生を変える。良いようにも、悪いようにも。そして私の涙が止まらなくなったのは、小さい恐竜が成長してから取った行動と感じたこと。誰かの行動が、人の心に宝物を残す。宝物はキラキラ輝くものだけを言うのではなくって、キリキリとした痛みをともなう気持ちだったりもする。そういう宝物が、人生を豊かにする。人を思いやる心を育てる。
私にとって、この絵本の中に「犠牲」というキーワードは見当たりませんでした。「愛」は犠牲ではないと、私は思うからです。