子どものしつけと叱り方?

子育てしていると、「こんなガミガミ怒ってばかりいていいのかな」とか、「叱るってどういうことかな」とか、「叱ったり怒ったりする以外に、お互いがもっとハッピーになれるいい方法ないかな」なんて、考えてしまいます。

その叱り方、問題です!

2016年11月に出版された本です。いつものように図書館の新刊コーナーに行くと、目に留まったので読んでみました。

この記事は本の中身を紹介するというよりも、この本を読んで私が感じたこと、考えていることをメインに書きました。

私の疑問 「叱る」は良くて、「怒る」はダメ?

よく子育てで言われるのは、「叱る」と「怒る」は違うということ。私もそうだと思いますが、実際線引きは難しいかもと思ったりします。

私の場合、子どもがいけないことをしたときに、明らかに私は怒っているし語気が荒いのだけれども、どこか冷静で子どもが理解を示してくれたらすぐに穏やかな表情・声に戻すことができるときがよくあります。内心はそう簡単には怒りはおさまらないのだけれど、それよりも子どもの気持ちを考えてしまうから、怒りを見えないところに押し込めて、そのうちにゆっくり気持ちを鎮めるといった感じ。これは「叱る」と「怒る」が混じっている気がしています。

人間なんだから、イラッときて当たり前だと思うのです。相手が子どもであっても。そう思う私は未熟すぎるのでしょうか。たかが子ども相手でも、本気でイラつくのですから仕方がありません。そして私はその怒りを毎回ではないですが、子どもに見せます。いや、見せてしまうといったほうが正しいですね(苦笑)。

理由は大きく分けると二つあって、一つは自分の気持ちの持って行き場がないから。要するにストレスを溜めないための知恵。もう一つは「これをしたら人は怒るんだ」ということを、子どもにわかってもらうため。(ま、これらは二つとも後付けの理由みたいなもんですが 汗)

私は「叱る」は良くて、「怒る」はダメだとは思いません。親だって人間だもの。そりゃ怒るよ。子ども相手でもね。ま、これも自分を慰めるための理屈といわれたらその通りなのでしょうが、私は怒ること自体が悪いのではなく、怒った後の子どもへの接し方を間違わなければ大丈夫と思うようになりました。

それで話をもとに戻しますが、はっきりと切り分けることができない「怒る」と「叱る」ではありますが、子どもがいけないことをしたときに親が「叱る(怒りが混じっているのも含めて)」のは、一体全体何のためなのでしょうか。

なんのために叱る?

普通、子どもをしつけるためという返事が返ってきそうですし、私も子どもを叱るのはしつけのときです。

大人の都合は論外

わかりきった話ですが、大人の都合でガミガミいうのは紛れもなく「怒り」ですね。何を親の都合と考えるのかについては、シビアに考えましょう。たとえば出かける時間に間に合わないとき、子どもを「叱る」というのは間違いだと、私は思います。これは子どもに向けられた「怒り」ですね。こうなることが予測できるのなら、親がそれを見越してもっと早くから準備したり、子どもをその気にさせておくべきなのです。

大人が先回りして対処できる事柄なのに、それを怠った場合はすべて大人の都合だと私は考えるようにしています。そうすると、子どもへの怒りも随分減ります。

叱る以外のしつけの方法を上手く使う

「しつけ」のために「叱る」というのは間違っていないと思います。この本には、しつけのためには叱るだけが方法ではないということが書いていました。

そう、叱るのはしつけの手段の一つにすぎないのです。他には「見本をみせる」と「ほめる」があげられていました。子どもをうまく誘導できる親なら、あたりまえに使いこなしている方法だと思います。

私見 「見本をみせる」は基本であり最も大事

「見本をみせる」という方法は、日ごろから親自身が自分の言動に気をつけていなければできませんよね。

わかりやすい例えをあげると、子どもの目の前でいつもスマホをいじっていると、子どもも真似します。何かの待ち時間にスマホのゲームに熱中している親を見かけることがありますが、子どもとゆっくり話したり、読書をする絶好の機会なのに、なぜゲームばかりするのかと思います。

そのときにはその行為が、子どもにどんな影響を及ぼすのかピンとこないかもしれませんが、子どもが時間を持て余したときにゲームばかりするようになったらどうでしょうか。話をしたり、本を読んだりする楽しみを知らなければ、子どもはゲームよりも話をしようとか、本を読もうとは思いませんよね。

親が本を読む姿を見たことないのに、親が子どもに本を読めと言っても・・・どうでしょうか。親がテレビを見ながら(ゲームしながら)子どもに「TVばかり見てないで(ゲームばかりしてないで)宿題やりなさいよ」って言っても・・・子どもの目には、どう映っていると思いますか?

両親がお互いに感謝しあって「ありがとう」を言い合わなければ、どうして子どもが感謝の気持ちを持って人に「ありがとう」といえるでしょうか。

親が「見本をみせる」とは、そういうことです。1回だけお手本を見せるのとは違います。毎日毎日、親の姿を子どもに見せるということです。だから私はしつけに最も効果的なのは、「見本をみせる」ことだと思います。この力は絶大だと思います。

「叱る」より「ほめる」をしつけに大いに活かしたい

「ほめる」ことも非常に効果的です。子どもは幼児期には、親にほめられたときの喜びを素直に表現しますよね。大きくなっても基本の部分は同じだと思います。成長すると素直な喜びを表に出すことは恥ずかしいと思いはじめますが、内心はうれしいはずです。そしてもっとほめられたいと思うのが普通だと思います。

ほめることで人は成長できると思います。ほめるとお世辞は違うし、ほめっぱなしもよくありません。

ほめるとうぬぼれるからと、あまりほめないというのは、私はよいこととは思えません。ほめっぱなしにしないとは、うぬぼれないようにきちんとケアすることでもありますね。上手にほめて、子どもの成長をサポートしたいですね。

子どもの個性にあわせた対応を

子どもの「個性判断」とその個性にあった叱り方いうパートがこの本の3分の2を占めていました。この本では活動性の強弱、統制性の強弱で4タイプに分けて、それぞれに合う叱り方を解説していました。

もちろん子どもの個性はこの2つの軸だけで分けられるものではないし、タイプ別の叱り方さえ知っていればよいというわけでもありません。そのことはこの本にも明記されていましたし、私もそう思いました。

場面場面で子どもの態度、行動パターン、思考パターンも変わると思うので、親もその時々に柔軟に対応して、いろんな「技」を身につけておくと事がスムーズに運ぶのではないでしょうか。