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虹 世界の旅
吉本ばななさんの『虹 世界の旅』です。
海のある田舎の町で家の食堂を手伝いながら育った女性。真面目で質素で、よく働く女性。その彼女が恋をするのだけど、関わりたくない家庭の事情や彼女の生まれ育った環境が、彼女を現実から目をそらし、そして彼女自身の本当の気持ちにフタをしようとする・・・。
どうしてその男女は惹かれあうのか、それがどんな環境にあっても。そういう男女の、しかも真面目な二人の成り行きに目が離せなかった。
それから彼女の動植物に対する深い愛情、家族に対する深い愛情が、本当に素直に私の心に入ってきて、なんでもないことなのに泣けてきた。そんなにどきどきしたり激しい感情が繰り広げられているわけではないですが、じ~んとくるものがありました。
この小説を読んで、なんだかタヒチに行ってみたくなりました。