贖罪 湊かなえ

ひどく気持ちが重くなる 贖罪

『告白』、『少女』に続く湊かなえの小説『贖罪』。はじまりからショックを受けてしまいました。

小学生の美少女が、男に乱暴された後、絞殺されます。ここだけでも私にはかなりきつかったです。母となったわれもこ、母の気持ちや恐ろしい目にあった子供のことを思うと、もう本を閉じようと思うほど、気分が重たくなりました。が、しばらく呼吸を落ち着けて読書再開。

女の子が男に連れ去られるとき、同級生の女の子4人と一緒にいました。殺された女の子の母親は、一緒に遊んでいた女の子4人に、ひどい言葉を投げつけてしまいます。たいがい、言った本人は言葉を発したことで次第に忘れていけるものなのでしょうが、言われたほうはずっと心に残ります。

女の子4人の人生がそのたった一言で狂ってしまいます。ありえないような出来事を引き寄せてしまうのか、それはもう気分が悪くなるほど。

女の子達は社会人になり、結婚した子もいるのに、誰一人平凡に心静かに暮らせている子がいないって・・・

話がすすんでくるうちに、殺された女の子の母親の過去も関係していることがわかり・・・

先が気になって、もうとまらない~って状態になり、一気に読みました。主に授乳中ですけど>-<;

出てくる人物すべて、私なら絶対にそんな考えしないっていうほど、変です。というか、人間の弱い部分が悪いほうへ悪いほうへと転がっていってるみたい。

この小説は面白いけど、気が重くなります。小説に入り込んでしまう人にはオススメしません。