子育てしながらでも夢を実現する

子育て主婦の英語勉強法

『子育て主婦の英語勉強法』。図書館で借りてきました。私も子育てしながら英語を学んでいますが、ほかの人はどんな風にしているのか、興味がありました。

この著者も、以前読んだ主婦の英語勉強法に負けず劣らずすごいです。3年でプロの通訳者になっていますからね。しかもですよ。こんなことが書いています。

アルファベットも忘れていた主婦が、一念発起。それで通訳者になったあとは、アメリカに留学して博士号も取得されています。

すごいね~@@; 勉強家なのだと思います。でもねぇ・・・

本当にアルファベットも忘れていた??な~んて、いつもの私の悪い癖でね。思ったわけですよ。でもまえがきにこうも書いていたのですよ。「A,B,C,D,E,F・・・あとなんだっけ。」ってね。

忘れてる度合いはわかりません。ちょっと考えたら思い出した程度だったのか、または調べなければ先がわからなかった程度なのか。でもこの著者、大学は英文科です。大学生のときは英語が得意だったそうです。子育てに奮闘しているうちに忘れたと言っても、まだ28歳ぐらいか31歳ぐらいだったはず。(本を返却してしまったので、確認できません)

得意だった英語を、そんなに簡単に忘れ去るものなのでしょうか。これが真実だとすると、恐ろしいですね。

この著者によると、英語の勉強再開のきっかけは、同じ団地に住む主婦から、自分の子供に英語を教えて欲しいと言われたからだそうです。

この著者は現在結構年配の方なのです。私の推測ですが、著者が若かった時代は、女性の大学進学率というのはそれほど多くなく、「あそこの奥さん、大学卒業で、しかも英文科ですって。」なんて噂が流れて、それで教育熱心な主婦が著者のところへやってきて、英語を教えて欲しいと頼んだのでは?と思うのです。そのへんのことは書かれていなかったので、私の勝手な推測ですが。

私も英語の勉強を始めるまでは、大学で英語を専攻している人、又はしていた人がいたら、絶対にペラペラだと思っていましたからね。でも実は、大学で英語を専攻していても、洋書も読めなけりゃ、英語も話せないという人がいるということを、人から聞いて知っています。留学しても話せないとか、そういう人もいると、人から聞いて知っています。

それで著者は断りきれずに、自分で猛勉強を始めたらしいのです。すごいなと思ったのが、短期間の勉強の後にもう子供たちに英語を教えていたこと。それも生徒のお母さんの強い希望で、英語で英語を教えていたといいますから、やっぱりもともとできたんちゃうの?なんて勘ぐってしまいそうです。

著書には、「英語のやり直しには中学からの文法書をじっくり読んで、練習問題も飛ばさずにしっかりやること。」と書いてありました。さすがは英語が得意な人のやり方だなと思いました。本当に英語が苦手な人は、そういうやり方で短期間のうちに通訳レベルにまで持っていくことはかなり難しいのではと思います。よほどの堅い決意と、強い動機が必要ですね。でなければ、挫折している可能性大です。

というより、本音を言えば、こういう勉強法は、必ずどこかで英語を使っていなくてはダメです。文法書だけ見て勉強したって、使い物になる英語は身につきません。著者のすごいところは、行動力ですね。近所の主婦を集めて、英語の勉強会を主宰したというのですが、内容が結構しっかりしていて、英語でディベートもしていたそうです。

勉強は一人で完結するやり方と、こうして外へ向いて人を巻き込んで活動していくやり方がありますね。両方をバランス良くされていることが、とてもよかったのだと思います。

そして主婦の最大の難関、子供と夫の理解を得ることについても、著者自身の話から、勉強会に参加した主婦の話まで、いろんなケースを紹介していました。最近の若いご夫婦であれば、なかなかないだろうと思われる夫婦観が新鮮でもあり、昔に比べると今がどれほど女性にとって夢を実現しやすいかということがわかりました。

でも一番大事なのは、自分の強い「意思」です。反対されても時間をかけてでも分かってもらうような、地道な働きかけができるか。賛成してもらえて、協力してもらえたとしても、それに甘えずに家のことについての自分の持分は責任をもってすること。世間の常識にとらわれず、でも家族や周囲の気持ちも気遣いながら、うまく立ち回っていけば、周囲の協力を得やすいのではないかと思います。

主婦が夢を実現するためには、家族の理解は絶対に必要です。ここで失敗しないように、家族のことはやはり第一に考えつつ、いかに時間を確保するかは、とても大事です。時間の確保は家族任せではなく、工夫して自分で見つけていかなければなりません。私も日々、そこは頭を使っています。

この本を読んで、私が個人的に刺激を受けたのは、翻訳や通訳の世界の説明です。自分にも将来的にできそうなことや、面白そうなことを発見できました。そういう発見に出会えることも、本を読む楽しさの一つですね。