マザーグースの謎 残酷とナンセンス

最近マザーグースにハマっているわれもこ。図書館でマザーグースについて書かれた和書も借りてきました。今日はそこから得た驚きの情報をお届けします。

マザーグース解説の和書2冊

『図説 マザーグース』

『マザーグースの唄 イギリスの伝承童謡』

マザーグースって何?

マザーグース。それはもうとてもマニアックな世界で、あまり詳しく書いても面白くないと思うので、さわりだけにしますね。まず、マザーグースって何でしょう? 私は最近までマザーグースに関心がなかったため、全く知らなかったのですが、これは著者名じゃないんですね。私はてっきり著者の名前(ペンネーム)かと思っていました。

マザーグースとは何か(誰か)ということ自体、実は研究の対象になっているんですね。私が読んだ本に書いていたのは、おおざっぱに言えばマザーグース≒イギリス生まれの伝承童謡だそうです。

2冊目の画像の本のサブタイトルは「イギリスの伝承童謡」とありますがね、1冊目の本には「もう少し正確に表現すると・・・」と言う説明がありました。「イギリスの伝承童謡」というと、「イギリス」という国に存在する童謡という意味合いになってしまうから。でもそうではないらしいのです。1冊目の著者によると、イギリス人は世界各地に移り住み、その国でもやはりマザーグースを語り継いでいたのです。だからイギリスだけにあるのではないそうです。

世界各地に移り住んだイギリス人発のマザーグースは、時とともに、少しずつ変化していくこともあるでしょう。それらも含み、「マザーグース」というのならば、「イギリス生まれの伝承童謡」という表現の方が、より真実に近いのかもしれませんね。

ネイティブとノンネイティブの違いがここにある

上の画像とともにご紹介した2冊の本には、英米人にとってのマザーグースとは何か、について書かれていました。英米人にとって、マザーグースは幼いころから親しむものであり、それが彼らの共通理解になっているのだそうです。

少し解説すると、言葉には喚起性があって、単なる辞書的意味を持つばかりではなく、その言葉を見たり聞いたりすることで喚起される情緒や記憶が含まれるのだそうです。それは生活・文化など、過去のいっさいの経験の総和です。外国語学習者と母国語とする人との大きな隔たりは、そこにあるらしいのです。言葉を見たり聞いたりしたときの「わかりかた」の大きなずれになるというのです。

英語を理解する上で必要な三大知識と言われる「聖書、シェイクスピア、マザーグース」。それらを幼いころから見聞きして、いつしか自分の言語の血肉になっているのと、辞書などで言葉の意味を理解して覚えていくのとでは、やっぱり違うんだなと私も思います。

母国語とする人レベルに私はなり得ないけれど、せめてその違いが「わかる」ぐらいにはなりたいです。英語の世界には、マザーグースの詩句の引用、またはマザーグースの話がベースにある会話や映画などのセリフが散在するようですね。イギリスではパブの名前にマザーグースの詩句が使われていたりするらしいです。

残酷とナンセンスが特徴

マザーグースとは、日本にある童謡とはわけが違うという記述がありました。ここ、重要な違いだと思いました。マザーグースの特徴は、なんといっても「残酷とナンセンス」。

ナンセンスな詩・うたに、センス(常識)や理論を無理にあてがった注釈をつけず、ナンセンスな注釈をつけている

というニューベリー編童話集について書いている部分(『マザーグースの唄 イギリスの伝承童謡』より引用)に、妙に深くうなずいてしまうわれもこ。ナンセンスな詩に、それは変だとか、理屈に合ってないとかグダグダ言わないのがよいのです。

ところで2冊目の本には、マザーグースの名前の由来とか、恐ろしい歴史がもとになっているとの説があるなど、いくつかの興味深いことが書かれていました。そのうたの一つは超有名な「ロンドン橋」。これについても、グダグダと真面目くさった解説なんかはしないほうがいいと思うので、ご興味のある方はマザーグースについて書かれた本をご覧になってください。

まだまだ借りたい本が図書館にいっぱいあって、立ち読みしたものとかあるんですが、マザーグースの詩の中にはすごい恐ろしいものとか、不気味なものがありますね。怖いもの見たさの気持ちがムクムクと湧いてきて、また今度借りに行こうと思います。ほんとにコワイよ~><; それが淡々とした言葉で書かれているから、余計コワイ。

訳本 とっつきにくい人は新しい年代の訳がおすすめ

マザーグースですが、日本語訳がたくさん出ています。有名な詩人が訳していたりしますね。ご紹介した本にも書いていましたが、昔に訳されたものは日本語表現が古くって、ちょっと読みにくいです。比較的新しい時代に訳されたものは、読みやすいのでおすすめです。でも実は英語は今の表現とあまり変わってないから、英語を読んでも違和感ない(古臭くない)のですよ。

それってすごくないですか?!日本語訳は、古びた感じが出ているのに、英語のほうは全く古さを感じさせないなんて。言葉は移り変わるものだと思うから、変わったこと・古なったことが悪いわけではないけれど、今も変わらずに昔の文章が古びた感じなく存在するってことが驚きでした。