行橋市図書館の洋書レビューです。図書館には閉架も含め、とても面白い洋書絵本がたくさんありますので、どんどん読みましょう!
Swimmy スイミー
洋書のタイトルは『Swimmy』。日本語のタイトルは『スイミー』。コルデコット賞受賞作品です。文字数は少ないですが、そのわりにはちょっと英語のレベル高めなのかしら。見慣れない単語が出てくるという感想を見たことがあります。でもストーリーは絵に助けられながら、理解することができるので、多読始められて少し慣れてきたら、挑戦してはいかがでしょうか。日本語の絵本を横において見比べながら読むと簡単ですね。なかなかよいお話ですよ。
海の中に小さなお魚さんたちの群れがいました。みんなは赤い色をしているのだけど、主人公のスイミーだけは黒色なんです。でもスイミーは他の赤い小さなお魚の誰よりも速く泳げるのです。海の中ですから、いろいろ危険もあるんですよね。そう、大きなお魚に食べられちゃうという危険が。
スイミーは大きなお魚がお腹をすかせてやってきたとき、自慢の泳ぎで大きなお魚から逃げることができたのです。でも・・・。一人ぼっちになってしまったスイミーは、だだっ広い海の中をさみしく彷徨います。見たこともない生き物たちに出会い、また元気を取り戻していくスイミー。そうしてまた出会えたのです!いなくなってしまったスイミーのお友達と同じ、赤いお魚の群れに!!
冒険をしてきたスイミーは赤いお魚さん達に、海って面白いものがいっぱいあるんだ、一緒に遊ぼう、と誘うのですが、誰ひとり動こうとしないのです。岩場にずっと隠れて暮らしているのですね。そうやって自分の命を守るしかないのです。でもスイミーは思います。「命は大事だけど、広い世の中を知ることも大事だし、楽しい。」
そしてスイミーは考えに考えて、提案をします。その提案とは・・・
たくさんの大人を感動させた絵本。ちっぽけな存在でも、みんなの知恵と力を合わせれば、越えられないと思っている壁でも越えられる!勇気が湧いてきます。
YL 2.5
総語数 299