大変ご無沙汰しておりました。もうこのブログのこと、忘れられちゃったのではないだろうか・・・と不安になりつつ、第7話をお届けします。
前話までのお話
第1話 出だしでつまづいた!
第2話 どこへ行っても英語がつきまとう
第3話 怖いもの知らずって怖い
第4話 とんでもないとこにきちゃったかも
第5話 右も左もわからない
第6話 必死で生き残る!
第7話 さよなら英語
気がつけば私は、6年以上この会社で英語を使って働いていた。英語のレッスンも卒業し、まだまだ英語勉強中ではあったが、もう入社したときのようにワケがわからずオロオロすることはなくなっていた。相変わらず毎日山ほど英語のメールを読んで書いて、報告書を書いて書いて、英語の文献や社内文書を読んだり。電話もあったし、もちろん会議もたくさんあった。初めの頃のように、上司に通訳してもらうこともなくなったし、大きなミーティングに出ても、同時通訳の機械を借りることもなくなった。
当時の深刻な悩み
私は「そこそこ」やっていけてる。なんだかそういう中途半端な自信のようなものが自分の中にあった。でもその頃私には、大きな悩みがあった。それは自分が馬鹿になったか、何か頭の病気になっているのではないか、頭がおかしくなったんじゃないか?ということだった。職場では英語や日本語で聞いたり話したりしていたのだけど、英語で聞いた情報を理解はしていても、日本語にできないのだった。
新しい言葉を英語で知り、それに対する日本語を知らなくてもやっていける環境であったし、いちいち頭の中で翻訳などしていなかったからだと思う。でもたまに日本語で説明したいときもあって、そういうときに変な日本語で説明したりしてしまう自分が、馬鹿なんじゃないだろうかって。
それに加え、日本語で聞いたことよりも英語で聞いたことのほうが、早く忘れる傾向にあった。日本語で聞いたときに比べて、短い時間で内容があやふやになってくるようだった。英語の比率が多いだけに、結構これは深刻だった。ちゃんと記憶に残っていたことについては、いったいそれの元は日本語だったのか、英語だったのか、ということもわからなくなっていることがあった。このような頭の混乱は経験したことがなく、ひどく不安になるときがあった。
1つの転機が訪れた
しばらくして、私は通信制の大学を始めることにした。初めはなんでもよかったのだ。何か勉強がしたくなっただけだった。英語をやろうかとも思ったのだが、会社でも大学でも英語というのは芸がないと思い、ニガテだった法律の勉強をすることにした。
今になって思えば突然大学に行くという、現状とは何の脈絡のない行動の裏には、上述した「頭がおかしくなったんじゃないか?」の不安から逃れたかったという気持ちが隠れていたのではないだろうか。(他にも理由はあるのだが、英語とは関係ないので割愛する)
ところが意外にも法学は面白く、私はしだいに今いる化粧品業界から法律の世界へ移ることを考え始めていた。そして法律の勉強に専念するために、会社を辞める決心をした。
その頃の私は、英語の会議で質問したり発言したりできるようになっていて、会社がつまらないというわけではなかった。むしろ楽しくなってきていたのだった。しかし両方をちゃんとこなしていく時間もないほど、大学と資格をとるための予備校が忙しく、どちらか進むべき道を選ばなくてはならない時期に来ていた。
お世話になった会社を退社 英語とさよなら
そして6年半お世話になり、育てていただいた会社を去ることにした。その後、法律の勉強を何年か続けている間は、英語とは全く無縁の生活を送っていた。
法律の勉強を5年ほど続けた後、体調を崩して長期療養が必要になった。私は資格試験をあきらめて、しばらく休養することにした。英語から離れておよそ7年。休養もたっぷりとり、心にゆとりが出始めた頃、また英語を始めたいと思うようになった。
出会いをもとめて彷徨った
でもどう始めたらいいのかわからなかった。
英語の勉強なんて、私には無理だと思っていた。続かないからだ。会社で使うから、というのでなければ、そのうちに疲れてやめてしまうのではないか。その当時でもやはり、英語の勉強はつらいものだというイメージは持っていた。
楽しくて楽しくて仕方ないほどの方法はないだろうか・・・。この時期、かなり悶々としていた。自分が求めているものが何なのか、はっきりわからなかったし、どこへ行けばみつかるのかもわからない。ただどんなに小さなシグナルでも見逃すまいと、必死でアンテナを立てていたのを覚えている。
書店へ行くたびに英語のコーナーへ行き、本を探してみたりした。そうしてある日、私はいつもいく書店で運命的な出会いをした。
私の英語に対する意識を変えてくれた本、そして私の人生までも変えてくれた方法。この出会いにより、私の人生は豊かになっていったのだった。
続く
次回からは、私が経験したわくわくする英語との出会いと、不思議体験をお届けします。お楽しみに。
次回の英語アレルギーだったの第8話は多読との出会いです。