家族で作る子どものデスク~8. ネジ打ち

いよいよ今回、天板と桟のネジ打ちです。その後もう一度、天板の表側にクノスを塗り完成。4月までに間に合いました!ではこれから作業について、書いていきます。

ネジ穴と下穴を開ける

最初にネジ穴と下穴を開ける作業をしました。デスク脚上部に3本の桟を通し、その桟と天板の裏側をネジで止めて脚とつなぎます。脚は桟が入るところに溝を作っており、桟にも同じように溝を作っているために前後左右には動かないようになっています。(下の写真参照)

乾燥中
3本の桟とデスク脚上部

桟にネジ穴と天板裏に下穴を開ける

ネジ穴と下穴と書き分けていますが、要はネジを入れるために木材に穴を開けることです。同じ穴、けれど目的が違うだけ。そういうわけで、今はわかりやすいようにネジ穴も下穴も「穴」と書いていきます。後ほどネジとナットのところでネジ穴と下穴の説明をします。

始めに穴を開ける部分を決めて、印をつけました。ダンナちゃんは始め、桟1本に対して3箇所穴をあけたらいいだろうと考えていました。けれど念のため、15セットのネジ、ワッシャー、ナットを買ってきていました。結果、5箇所に穴を開けることになり、桟は3本あるので5×3=15ということで、買ってきたすべてのネジを使うことになりました。5箇所は多いかな~と思うのですが、天板が思ったよりも反っているので5つぐらいでよかったのかも、とも思います。5箇所になってしまった本当の理由は聞かないであげて~^m^

ドリルスタンドってあるんですね

ドリルスタンドを使用
ドリルスタンドを使用

穴開けに際して、ドリルで木材に対して垂直に穴を開けるために、ドリルスタンドというものを貸してもらいました。こんなのあるんですね~@@ ドリルビット(ドリル刃)が木材に対して、きちんと90度になるように角度調節をすることができます。スタンドにドリルを固定して、さぁ穴を開けよう!

ドリルの取り付け
ドリルの取り付け

穴開け難航

このドリルスタンドは、ドリルドライバーだけではなくインパクトドライバーも固定できるのですって。まずドリルドライバーを固定して穴を開け始めたのですが、回転が遅いため&木材が堅すぎてかなかなか穴が開かず、煙が出てきました。そこでもっと回転が速いインパクトドライバーを使いました。

それでも堅い!穴がなかなか開かない!そうするうちにとうとうビットが折れてしまいました(驚)。そんなことってあるのね~びっくり。私は折れたビットを触って火傷(笑)めちゃめちゃ熱かったです。

あんなに熱くなるなんて知らなかったわ~。実は作っているときには作業はダンナちゃんメインで、私は補助的なことしかしていませんでしたし、工具の知識も全くありません。後になってあのとき使ったのはドリル?インパクト?となり、この記事を書くにあたりダンナちゃんに話を聞きながら、この日使ったドリルドライバーとインパクトドライバー(インパクトドリル)の違いについても調べました。勉強になります><;

調べてみると、穴を開けるのに向いているのはドリルドライバーのほうみたいですね。けれどもそのドリルドライバーでは歯が立たなかったので、インパクトを使いました。穴を開ける力は強いのですが、その力強さゆえにビットが折れてしまいました。

その後はもう少し大きな穴が開けられるビットに交換して作業続行。ホワイトアッシュは木が堅い!机だから堅い木がいいだろうということで選びましたが、思えば木をカットするところから大変でした。家具職人さんの工房で木を切ってもらったときも、木が堅いのでカッターと木の摩擦で少し木がこげてしまったほど。

部分的に、非常に堅いところがあるホワイトアッシュ。初心者の木工には向かないかもしれません。木をカットする工程で、かなりめげそうになります。自分達でカットしたときは、木がこげまくり。その上まっすぐに切れない。気持ちがかなり凹みました。どうにもならなかった部分を、家具職人さんの工房で救っていただいたのでした。

ドリルドライバーとインパクトドライバーの違いについては、私はこちらのサイトがわかりやすかったです。インパクトドライバーとドリルドライバーの違い 説明文はもちろんのこと、写真も豊富で視覚的にもとてもわかりやすかったです。

インパクトでビットが折れたために、少し大きな穴を開けるビットに変えた後、なんとか・・・。なんとか全部、穴を開けることができました!

ねじ穴を開ける
ねじ穴を開ける

穴は、桟1本につき5箇所。桟は3本あるので、桟のネジ穴は全部で15個。それから同じ数だけ天板裏にも下穴を15個。合計30個も穴を開けました。

ザグリ加工

ザグリってご存知ですか?私は初耳でした(笑)。でも見た事はあります。だからザグリ初耳の方でも、見たことあると思いますよ^^ まず言葉で説明します。ザグリ穴とは、ネジの頭部が材料表面に飛び出ないで隠れるようにするための穴。写真を見れば一発でわかります。下の写真がザグリ穴です。

ザグリ穴
ザグリ穴

桟のネジ穴部分にザグリ加工をしていきました。これによりネジ頭部が凹んだ部分に入り込むので、桟からネジ頭部が出っ張ることはありません。小さなこだわりですね。ザグリ加工は下の写真のとおり、こんな形のビットを使いました。

ザグリドリル
ザグリドリル

ザグリ加工は桟のネジ穴の数だけ必要なので、15箇所。ザグリの深さを決めて加工。これはスムーズに進みました。

ザグリ加工
ザグリ加工

ナットを埋め込む

ネジで天板と桟を固定するのですが、私達が選んだ方法は天板裏にナットを埋め込んで、ネジを締める方法。木に直接ネジを入れてもいいのですが、もしも組み立てたデスクをばらすことがあったとしたら、ネジを木に直接打つ方法だと再組み立てができなくなるかもしれません。ナットを埋め込んでいたらナットにネジを入れるので、ネジを何度外して入れても木材には影響しません。これもダンナちゃんの小さなこだわり。

ところでナットってご存知ですか?私は「ナット」と言われても、ピンときませんでしたが実物を見ると知っていました。きっと誰でも見たことあるものだと思います。このようなモノです。(Amazonサイトより)

 

これをネジを受ける木材(私達のデスクは天板)に埋め込みます。上の二つ、よくみると形が違います。左側のナットはトゲのようなものがついていますが、右側のナットはらせん状になっています。取り付け方も違います。左側のは木材に叩き込んで入れる。右側のは六角レンチで締めながら木材に入れます。

ナットを木材に入れ込むには、いずれにしてもあらかじめ穴を開けておかなくてはなりません。その穴(=ナットを入れるための穴)のことを下穴と言います。

ナット2種類使ってみた

意図せず15個のナットのうち、半分以上が上の画像の左側のトゲトゲがついたナットを使うことになりました。5個ぐらいがらせん状のナットでした。どうやらダンナちゃんがらせん状のナットを買ったつもりが、中身をよく見ずに買ったら半分以上がトゲトゲのナットだったらしいです(汗)。でももう、ここまで来たら作業を続行するしかありません。2種類のナットを混ぜて使うことになりました。

トゲトゲのナットは、金槌で天板裏に開けた下穴に叩き込んで入れました。始めは当て木をして叩き込みましたが、ナットが入っていかないので、途中からもうダイレクトにたたき始めたダンナちゃん。天板裏だから見えないのでいいとのこと(笑)ぽこすけにも思い切り叩かせていました。

パパがナットをはめ込む
パパがナットをはめ込む
ぽこすけもナットを埋める
ぽこすけもナットを埋める

天板裏、ボコボコです(笑)。まぁいいでしょう^^;

2種類のナットを使って思ったこと

トゲトゲのナットは叩き込んで木材にはめ込みますが、別のナットを叩き込んでいるときに、その振動ですでにはめ込んだはずのナットが抜け出てきました。強い振動や引っぱられる力が強いとナットが木材から抜けやすいのかなと思います。らせん状のナットは六角レンチで締めるので、そのようなことはなかったし、実感として抜け出にくいと思いました。

ただ今回のようにネジの長さが若干足りないかな?という場合だと、トゲトゲのナットのほうがネジの締まりがしっかりしていそうです。なぜならトゲトゲのナットだと、六角レンチで木材にはめ込む必要がないために、ナット内側の上部始めから雌ネジが始まります。そのためネジが若干短いなというときには、こちらのほうがしっかりとネジ留めできそうです。

これに対し、らせん状のナット内側は六角レンチで木材にはめ込むため六角形になっており、雌ネジが始まるのがそこから奥になってしまうのです。このような違いも考慮して、どちらのナットを使うか考えるとよいかもしれません。

ネジで天板と桟を留める

さあ、次はいよいよ桟と天板をネジで留めていきます。ここまで来たらもうおわかりと思いますが、桟に開けた穴がネジ穴ですね。ザグリ加工もしていますから、ネジの頭部が木材からピョコンと飛び出ることはありません。実は私達がザグリ加工をした理由がもう1つありました。買ったネジが少し短いかな?とダンナちゃん。急遽、ザグリを予定よりも深めにして、ネジが天板のナットに十分入り込むようにしました。

使ったネジとワッシャーはこんな感じのもの。

ネジとワッシャー
ネジとワッシャー

私のようなド素人は、ワッシャーなんかいるんかい?と思いがちです。自分で組み立てができるような簡単な棚を買ったとき、ワッシャーが1つ見つからなくても「ま、いっか」とワッシャーなしでネジを締めてしまうことも・・・。でもワッシャーって、ただの薄っぺらい金属の輪ではありませんでした。ネジをしっかりと安定して締めるという、重要な働きを持っているらしいです。

1つ問題発生 ネジとナットの位置が合わない

さて、ここで問題発生です。桟に開けたネジ穴と、天板に埋め込んだナットの位置が微妙に合わない・・・(汗)数ミリレベルですが、合いません。いや、数ミリもずれていたら、もうネジが入りません(滝汗)あれこれやって、どうにもならない部分は、ネジ穴を大きく広げました。それで何とか15個、すべてのネジを締めることができました!

ビス止め
ビス止め

ちょっと無理がありましたが、なんとか無事にネジを締めて桟と天板が固定されました。ホッとしました。

再び問題発生 天板に取り付けた桟の溝と脚の溝が合わない

またまた問題発生です。かすかに感じていた不安的中です。天板と桟をネジで固定して、後は桟の溝とデスク脚上部に入れた溝をはめ込むと組み立て完成!!のはずでした。ところが溝が合いません!天板がデスク脚にはまらないなんて致命的やん・・・。けれどこれも数ミリのこと。いや、これは家具職人さんの世界では大きくて許されない誤差。

おそらくこれは穴を開ける場所の計測、穴あけ、ネジ留めのすべての工程で少しずつ誤差が出てきたのではないかと思われます。もう本当にコンマ何ミリの世界なのですね(涙)

私達はあきらめませんでした(笑)当然ですよね。ここまで来たのですから。最後には何とか!何とか入りました。キチキチでしたけれど。予定では天板を持ち上げるとデスク脚から簡単に外せるはずでしたが、きっちりとはまり込んで簡単には外れません。無垢材なので、気温や湿度で木が動きます。キチキチだとそのときどうなるのかが、今のところ不安です。割れたりゆがんだりほぞ組みが抜けたりしなければいいのですが・・・。

完成!
完成!
ビス打ち完成
ビス打ち完成

最後の仕上げ、クノスの二度塗り

やってしまったことをクヨクヨ悩んでいる暇はありません(笑) 時間がない、時間が。組み立てが完了したら、天板の表だけクノスの二度塗りをしました。クノスの説明については前回のブログ記事を参照ください。家族で作る子どものデスク~7.オイルを塗るその2

天板にクノス2度目
天板にクノス2度目

オイル塗りは散々やってきたので、最後の工程はささっと終わりました。天板の表側だけクノスを塗って20分おき、その後ふき取り。これで作業はすべて終わりました。24時間乾燥させる必要があるので、このままものづくり工房に置かせていただくことにしました。

表面のオイルふき取り
表面のオイルふき取り

この日の作業の終わりに そして次回予告

お昼から始めた今日の作業、終わったのは夕方でした。よいお天気に恵まれてよかったです。途中ネジが入らないとか、桟とデスク脚の溝がはまらないなどのトラブルがありましたが、無理やりなんとかしました。デスク作りはこれで終わりです。後は塗ったオイル乾燥のために、ものづくり工房で置かせていただいているデスクを取りにいくだけです。

オイル塗り20分置く
オイル塗り20分置く

取りに行くのは3月27日の予定です。このときに大変お世話になった酔工房の家具職人さんのところへ寄って、デスクを見ていただこうと思っています。きっと厳しい目でチェックされて、たくさんダメだしされることでしょう(苦笑)。
お世話になったものづくり工房の原さん、酔工房の徳田さんと記念写真を撮りたいです^-^ 次回、最終回をお楽しみに~♪

ぽこママショット
ぽこママショット