7月20日、3連休の最終日に「ものづくり工房」さんにて、第1回目のデスク作りをしてきました。この日のお天気は午前中晴れ。午後から曇りだして一時激しい雨。夕方前には雨は止み、曇りでした。久しぶりに一日中外(半屋外)で過ごしました。曇り空が幸いして、熱中症にはなりませんでした。けれどもすごく汗をかきました。水分補給していたので、家族みんな元気でした^^
下の写真は、ぽこすけのデスクに使用する木材です。ホワイトアッシュというタモ材の一種です。家具や建具などに使われています。名前の通り、白い木で木目はまっすぐです。
セッティングって意外と時間かかるのね
いよいよデスクを作りはじめる日。木材を保護していた包みをはがして、まっさらの木が姿を現しました。ダンナちゃんが木材の寸法を測って、印をつけていきました。それから「いよいよ切るのかな~♪」と思ったら、それがなかなか始まりません。
まず何で切るか、というところから決めなくてはなりません。切る道具はいろいろあるのですが、どれで切るのが一番いいか(作業を進めやすいか)について、工房の原さんのアドバイスを聞きながら考えました。板が1メートル四方ほどで大きいために、テーブルソーではなく丸ノコで切ることに決めました。
その後も大変です。板が動かないようにしっかり作業台にクランプで固定しなければなりません。これが意外と時間がかかりました。クランプで押さえるときに板を傷つけないように端材を噛ませたり、固定できたと思ったら、クランプがあるために丸ノコを当てられなかったり、いざはじめようと思ったら、固定が弱くて木が動いてしまったりして、何度も固定する場所を変えました。
クランプといわれても、「は?」という方もいらっしゃると思います。私がそうでした。クランプとは材料を作業台に固定する工具のことです。クランプの画像はこちら(ウィキペディアから画像引用)
いよいよ木材カット 丸ノコ
固定が定まりました。いよいよ木材をカットします。ダンナちゃんが丸ノコの電源を入れて、切り始めました。ものすごい大きな音。飛び散る木くず。「わ~@0@;」と驚くだけの私(笑)
決めたとおりにカットできるように、木を固定しているから簡単なのだと思ったら、そうでもなかったです。ホワイトアッシュは結構堅いので、丸ノコの歯が進まないし進路が曲がる(描いた線上を進まない)。私はひやひやしながら、ただ見守るだけでした。デスクの脚4本切り出すだけでも大変なのですね。ここまででお昼になってしまいました。1時間半ぐらいかかったのかな?
断面のガタガタに、テーブルソーを使ってみた
デスクの脚の切断面が、ガタガタになっている部分があったので、それをある程度整えるためにテーブルソーを使いました。断面をある程度整えるのは、簡単でした。私は切っているダンナちゃんの向かい側から、デスクの脚を支えるお手伝いができました。テーブルソーってすごい~^^ さっきの苦労はどこへやら。
ところがデスクの脚が終わり、今度は横桟(よこざん)をカットし始めると今までのスムーズさから一転。私のサポートでは不十分になり、工房の原さんに助けていただきました。テーブルの脚が終わった段階で、板のサイズが小さくなっていたので、丸ノコではなくテーブルソーでできるよねってことで、始めたのですが・・・。
何度もテーブルソーの歯が止まってしまい、そのたびに電源が落ちてしまいました。堅いのです、木が。木が堅くて歯が前に進みませんでした。私から工房の原さんに変わったら、かなりスピードアップ。やっぱり違いますね。なんとか横桟も終わらせました。無事、板は足りました。一時はまた追加で買わなくちゃいけないかもと思いましたが、なんとかセーフ。
下の写真は、テーブルソーでガタガタな断面をきれいにしたところ。
専門用語の解説 横桟
ところで横桟(よこざん)て何だらホイという人に、解説しましょう。何を隠そう私は横桟という言葉を見たことも聞いたこともありませんでした。要するに横向きにつける板。ざっくり言い過ぎていて、専門家にはしかられそうですが。今回のデスクの場合、脚は天板に対して直角、縦方向につけますね。横桟は天板と同じ向き、横方向につける板。デスクで横桟をつける目的は、天板の反りを防いだり、デスクの強度を上げるため。
はじめてのカンナがけ
さて、テーブルソーで切り口をきれいに整えられたとしても、まだまだ荒いです。ケバケバしていたり、切り口が若干ガタついています。そこでカンナの出番。切り口を滑らかに仕上げてくれるのがカンナ。丸ノコやテーブルソーで、板からデスクの脚や横桟を切り出すときには、実寸よりも何ミリか大きめにカットします。ゆがんだりしても後で修正がきくようにです。カンナがけは、木材を実寸にそろえるためにも必要です。
カンナがけはとても難しい!まず刃をきれいに当てることが難しいし、力を入れて均一に削り出すのも難しい。カンナがけの始めのうちはガタガタをそろえながら、実寸に近づけていくだけなので、私もぽこすけも体験しました。けれども実寸に近づいてくると、きちんと水平に削れているか、表面は滑らかに仕上がっているかがシビアになってくるので、ほとんどダンナちゃんにやってもらいました。
始めのうちはダンナちゃんも慣れない手つきでしたが、終わる頃にはかなり上達していました。私はどちらかといえば器用なほうですが、ダンナちゃんに比べると不器用な人になってしまうほど、ダンナちゃんは器用な人なのです。
一通りカンナがけが終わりました。まだもう少し微調整が必要ですが、下の写真の通り、きれいになりました!
次回以降の予告
実はカンナがけ、終わっていません。だいたいできたのですが、次回はきっちりと寸法を合わせます。カンナがけの仕上げにかかります。多分、次回はそれで終わり。その次以降、脚と横桟を接合するためのほぞ組みの加工や、天板の反防止のために使われる手法、蟻桟(ありさん)作りが始まります。始める前に、練習をするみたいです。蟻桟なんて、すごく難しいらしいですし、蟻桟を作るために治具(じぐ)を作るとのこと。
専門用語の解説 蟻桟、ほぞ組み
私のようにチンプンカンプンな人向けに解説しますね。まず蟻桟(ありさん)とは、吸付き桟(すいつきざん)ともいい、「板の反りや分離を防ぐために、板裏に横に取り付ける桟。片側を鳩尾(きゅうび)状に作り、板にほった蟻(あり)穴にはめる。吸い付き蟻。蟻桟。」(コトバンクより引用)のことです。もっと簡単にいえば、デスクなどの天板の裏に溝を掘って木をはめ込むことで天板の反りを防ぐ手法です。
そして蟻桟の溝を掘るためにはルーターという道具を使うのですが、ルーターでまっすぐな溝を掘るために、型というか、定規のようなものを作ります。それを治具(じぐ)というそうです。蟻桟ははめ込む板と溝の間に隙間が開きすぎるとダメなようです。きつすぎてもゆるすぎてもダメで、経験が必要なのだそう。ちょっと心配です。
ほぞ組みとは、木と木をつなぐときに、片方の木を少しくりぬいて(凹にして)、その穴にもう一方の木を同じ形に凸にしてつなぎ合わせること。ねじによる接合よりも強度が高くなるそうです。
第1回目終えた感想など
思っていたよりも大変な作業でした。木くずが舞い、呼吸器の弱い私が最も「失敗した><;」と思ったのは、マスクをしなかったこと。とはいえ、切るときだけなので、咳が出たり喘息の発作が起きたりはしませんでした。これがアレルギーのある「スギ」だと悪かったのかもしれません。
今回大きな木をカットするという、ぽこすけには無理な作業が多かったため、ぽこすけが時間を持て余し、工房の原さんの後を追っかけまわしていました。一日半屋外での作業、幸い昼間には一雨振り、気温の上昇はさほどではありませんでした。しかし湿気が高いのも疲れますね。家具を作る工程のほんの一部ですが、体験できてよかったです。今後は家具屋さんにも協力をお願いできるかもしれないとのことで、立派なデスクを作りたい!という夫婦の思いも益々強くなりました。
単にビスで留めて終わりというよりも、ほぞ組みとか蟻桟という難易度の高い手法を選びました。工房の原さんのアドバイスのおかげで、とてもいいものが作れそうです!!ありがとうございます。
写真は工房の裏手にある畑にて、原さんが私達に夏野菜を採ってくださっているところ。ぽこすけもお手伝い。ぽこすけ、原さんに結構なついています^^;