初めての味噌作り体験

2016年4月2日に、みやこ町の「瓢鰻亭」で味噌作り体験をしてきました!味噌を自分で作るのは初めて。ぽこすけももちろん初めてで、小学校に上がる前の春休みに貴重な体験ができました。

準備するもの

当日家で準備して持っていくものは以下の3点でした。
1.乾燥大豆800gを柔らかめに煮たもの(煮汁も一緒に)
2.塩600g(しっとりした塩がおすすめ)
3.みそ5Kgが入る容器

当日瓢鰻亭で用意していただいたものは、以下の通りでした。
4.麹3Kg
5.豆ミンサー(大豆をつぶす機械)
6.大きな容器
7.スケール
8.お玉
9.ボール
10.サランラップ
11.とうがらし

上記1.から4.までの緑色の文字が、味噌の材料です。5.から11.までの茶色の文字は、味噌作りに使う道具類です。

手づくり(秘)な雰囲気を醸し出す「おまじない」

サランラップは味噌が出来上がって、保存容器に詰めたときに一番上にかけるのですが、これは表面が空気に触れないようにして、カビが生えるのを防止するためです。インターネットで調べると、和紙やそもそも容器ではなくチャックつきのビニール袋に味噌を入れるなど、カビ防止のための方法がいろいろありました。

また、瓢鰻亭では「おなじない」として、その根拠はともかく最後にラップの上に塩ととうがらしをのせて、カビと虫対策も。店主さんは「これは単なるおなじないよ」とおっしゃっていました。塩はサランラップが浮くのを防止するための重しでもあるそうです。お金をかけずに簡単にあるもので、ということでしょうか。

味噌作り

いよいよ始めての味噌作りです!朝10時に瓢鰻亭に到着すると、もうすでに来て作っている方がいらっしゃいました。煮た大豆に煮汁も持ってきてくださいとあったので、鍋に入れて持っていきました。けれどもこれが失敗><;

soy-beans

いつもよりも丁寧に運転したにもかかわらず、煮汁がこぼれてしまいました。スーパーの袋に鍋ごと入れていたので、大惨事とまではいきませんでしたが、煮汁はタッパに入れたほうが良かったです。煮汁が必要な理由は、味噌に水分が足りないときに加えるので、煮汁すべてはいらなかったのでした。何度もここへきて味噌作りをされている方は、そのあたりのノウハウはばっちりでした。私も次からは!

塩切り麹を準備する

まずは塩600gを測り取りました。

solt

そして麹3Kgを大きな容器に入れて、そこに測り取った塩600gを加え、麹と塩をよく混ぜます。この混合物を「塩切り麹」と呼ぶそうです。

mix-solt-and-malt

麹の味 親子初体験

店主さんが始めに、ぽこすけに麹をたべてごらんとおっしゃいました。私も麹なんて扱ったことなかったので、ぽこすけと一緒に少し味見しました。麹を口の中に入れた私の最初の印象は、「臭っ!苦っ!」でした。ぽこすけが言うには「甘い」(驚)。すごい!口に入れた瞬間に「うっ!」となるのに、その後にわかる甘みをちゃんと感じる余裕がこの子にはある!というのが驚きでした。まぁ、「苦い」というボキャブラリーや、フレーバーとしての「臭い」というボキャブラリーがないというのもあるのですが(笑)、それにしても泣いたり口から出さなかっただけでも偉いと思いました。

下の写真が麹。

malt

大豆をミンサーにかける

塩切り麹を作りながら、柔らかく煮た大豆をミンサーですりつぶしました。ミンサーに入れる作業をぽこすけが、すりつぶされて出てきた大豆を受けるのを私が担当。途中交代もありましたが、ぽこすけは丁寧に上手に作業できました。

私達がミンサーをしている間、塩と麹を混ぜる作業をその場にいた男性にしていただきました。味噌作りに訪れた数組の方が、手の空いているときに補助してくださる関係は、ちょっと素敵だなと思いました。この「ちょっと」というのが、さり気なくて好きです。私がぽこすけの作業を手伝ったり、写真を撮ったりする間、やはり私はすべきことを他の方がさり気なくサポートしてくださっていました。

下の写真が豆ミンサーという機械です。かなり年季が入っています。

mill

昔の機械は家電製品を含めて、故障しにくかったと思いませんか?今の機械類はほとんどが多機能でリモコン制御ができます。大変便利ではあるけれど、機械の寿命が短くなりましたね。昔の機械はつくりが簡単で、丈夫だったように思います。掃除機も洗濯機も、なかなか壊れない。今うちにある洗濯機は製造から7年(だったかな?)経ったら故障の可能性が出てくるので、使用を止めてくださいという意図のことを書いています。

話はそれてしまいましたが、ぽこすけは店主さんに教えていただいたとおり、丁寧に作業をしてくれました。このミンサーを使うと、味噌作りで一番大変な作業である大豆をつぶす工程が大変楽になります。大勢で大量に作るような場面では、本当に重宝しますね!家で5Kgだけ作るという場合には、機械が大きいとロスも多いし、作業後の掃除も大変です。家庭で少量を作ると考えると、やはり手作業でいいや、ということになるかもしれません。家庭用の小さなミンサーも売っているみたいですね。けれども年に一度しか使わないであろうミンサー。ほとんどが収納したままとなると、狭い住宅事情があると買おうとまでは思わないのかもしれません。

using-mill

上から豆を入れると下の写真のように、すりつぶされた大豆が出てきます。

milled-bean

すりつぶした大豆と塩切り麹を混ぜる

ミンサーですりつぶした大豆を、塩切り麹に加えてよく混ぜます。

adding-milled-bean

大豆を入れるとたちまちしっとりし始めました。すると混ぜるのも一苦労。力がいりました。混ぜるというより、こねるといった感じでした。

ぽこすけが山を作ったら、私が崩す。今度は交代で、私が山を作って、ぽこすけが崩す。そんな遊びをしながら、大豆と塩切り麹を混ぜていきました。

容器に入れる

最も力のいる工程を終えた後は、準備した味噌を熟成させる容器に詰めました。この工程も面白かったです。まずは大豆と塩切り麹を混ぜたものを、手のひらサイズの団子にします。そのとき、力をいれてギュッギュッします。空気を抜くためです。

空気が入ると空気中にある雑菌・カビなどが熟成中に繁殖し、おいしい味噌が作れません。そこで団子の中に入っている空気をできるだけ抜くように、力を込めて団子にするのです。

その後も面白いですよ。その団子を思い切り容器の中にたたきつけるようにして投げ入れます。ぽこすけは大喜び。たたきつけて入れるのも、空気を抜くためです。作業中は手が大豆だらけだったので、写真が撮れませんでした。他の方が大きな樽に投げ入れていたのを、ぽこすけもお手伝いしたのですが、そのときの写真を下に掲載します。

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量が多いので、数人で投げ入れていました。一人じゃなくて何人もいると、なぜか楽しいですね^^ 日ごろのストレスも発散できるかな?^m^

仕上げ

すべて投げ入れた後は、上からギューっと押してできるだけ中の空気を抜きます。半透明の容器を持ってきていたので、外から見える空気はある程度抜けましたが、見えないところにもきっと空気が入っているので、まんべんなく押していきました。そして最後は表面を平らにして、ラップをかけました。

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ラップをかけた後は、準備の章で書いたとおり、下の写真にあるおまじない的なことをして味噌作りを終了しました。

completed

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おわりに

初めての味噌作り体験、終わりました!とても楽しかったです。「今度するときはこうしよう」と思える改善点がいくつかありました。今持ち帰った味噌は風通しがよく、直射日光が当たらないところに置いています。半透明のプラスチック容器なのですが、後日調べると遮光したほうがよさそうなので、紙などで側面を覆ってみようと思います。遮光したほうがよい理由は、光があたると味噌が変色するかららしいです。

また味噌作りで気になるのは「カビ」。店主さんに聞いたりネットで調べた情報によると、白いカビは食べてもよいらしく、味噌に混ぜ込んでしまえばよいのだとか。白以外の黒いカビなどは生えている部分の味噌ごと取り除くとのこと。しょうゆや味噌を製造している会社のホームページによると、白いカビのようなものの正体は、産膜酵母菌という好塩性の酵母菌の一種で身体に無害だそうです。けれども産膜酵母菌は味噌の風味を損なうものらしいので、発生しているのを見つけたら取り除くのがよいそうです。

さらにそのホームページによると産膜酵母菌の発生を防ぐには、開封後は表面にラップをかけて冷蔵保存をするとよいのだそうです。冷蔵庫に入れて白い結晶が現れることがあるそうですが、これは産膜酵母菌ではなくチロシンの結晶だそうです。チロシンはアミノ酸、つまり味噌のうまみ成分なので食べても問題ありません。

上記の白いカビに関する情報は、創業1927年 鹿児島の醤油・味噌「吉村醸造」という会社のホームページにある「よくある質問」を参考にしました。link吉村醸造 よくある質問(リンク切れ)

味噌は梅雨時期ぐらいから食べられるそうです。とても楽しみです!食した際には感想を、フェイスブックに載せたいと思います。