タモ材で棚作り6(完) やすりがけとオイルフィニッシュ

去年の夏から始めた、子どものデスク横に置く棚作り。いよいよ今回で最終回です。前回は棚の組み立てまで進んだので、今回はやすりがけとオイル塗装です。

ハプニング

この日は朝10時から工房の予約をしていましたが、朝早くからダンナちゃんの仕事が入ってしまいました。でも9時過ぎには帰ってくるとのことだったので、その間家の掃除などをしていました。ところが9時半過ぎても帰るという連絡が入らない。ダンナちゃんがいなくては何にも進まない~ヽ(`⌒´)ノキー!

この日始めるやることはやすりがけなので、まぁなんとか私とぽこすけでもできるだろうと思い、ダンナちゃんをおいて私とぽこすけの二人で出かけることに。

やすりがけはサンダーで

工房で作業開始です。ダンナちゃんがいないので、工房の原さんはサンダーと紙やすりを出して、いつにもまして面倒を見てくださいました(笑)。前回組み立てが終わり、ボンドもすっかり乾いています。ぱっと見、きれいなのですがよく見るとボンドがはみ出して固まっている部分や、木の接合部の高さが合っていなくて段差になっている部分がありました。

オイルを塗る前に、ボンドが固まっているところを綺麗にはがして、段差をフラットにしなくてはなりません。棚全体もざらつきや汚れがあるので、粗い目のやすりから細かい目のやすりを使ってやすりがけしていきます。

まずはサンダーでボンドと段差を削ってみてはとの、原さんのアドバイスに従がい(それが私には最も無難でもあるので)サンダーで根気よく削る作業開始。ボンドがかなりしつこくて取れない。取れるには取れるけれど、部分的に黒く汚れてしまったボンドが、サンダーの摩擦によって木に染み込むように色がついてしまったり(涙)。

ぽこすけも一緒に作業しました。ある程度綺麗になってきましたが、まだまだ先は長い・・・。はぁ~・・・と、そこへダンナちゃん登場!!待ってました!

カッターナイフとカンナで削り取る

木の表面はサンダーで綺麗になったのですが、ボンドがはみ出した部分と段差ができてしまっている部分を何とかしなくてはなりません。ダンナちゃんはいとも簡単に、カッターナイフではみ出したボンドを綺麗に切り取ってしまいました。すごいやん!一瞬やん!ボンドがはみ出て固まった部分を取り除くのは、器用な人であればカッターナイフがオススメです。

問題の段差ですが、数ミリもあるのでカンナで削ることにしました。カンナ、私は苦手です。ダンナちゃんがササっと削って見せた後、ぽこすけが続きをしました。意外や意外、作業は早くはないものの、綺麗に削っていたのを見て驚きました!

すごいぞ!ぽこすけ!ダンナちゃんは、ぽこすけにカンナを任せている間に、カンナの作業が終わった部分のやすりがけをしていました。

そして最後は細かい目のやすりで仕上げです。やすりは大体#120から始めて、最後は#400で磨きました。

オイルフィニッシュ

やっとここまで来れました!机を作った時も、この工程まできたときにそう思いました。製作期間が長かっただけに・・・。ぽこすけが刷毛を持って、初めだけダンナちゃんに教えてもらっていました。すぐに要領を覚えて自分で棚板を塗り始めました。

ダンナちゃんはぽこすけが刷毛で塗った部分を布で均一に塗り広げ、塗り残しのないように念入りにオイルを広げていきます。机を作った時の反省点として、刷毛だけで塗るとオイルが部分的に溜まって不均一になっているところがありました。そこで今回は刷毛の後にさらに布でオイルを伸ばしました。

上の写真は、拭き取りの前の写真です。今回使ったオイルは、机を作ったときに使ったオイルと同じです。リボス社のアルドボス。机のときは撥水性も持たせたいので、アルドボスの後にクノスも塗布しましたが、棚はアルドボスのみにしました。


リボス アルドボス

オイルは二度塗りをしますが、一度塗った後一日乾かさないといけないので、この日は一度だけ塗って終わりました。塗布後20分置いて、オイルの拭き取りをしました。その後また30分ぐらい乾燥させてから、作業終了。車に注意深く積んで帰宅しました。

棚、完成!

二度目のオイル塗布は、この日から1週間後の日曜日に行ないました。あいにくお天気が悪かったので、部屋の中で!換気扇と空気清浄機をフルに回しながら。それでもかなりのニオイでした。作業はぽこすけとダンナちゃんで行いました(笑)。私はその間、一つ前の棚制作の記事を書いていました。

二度目のオイル塗布をする前に、ざらつきがあった箇所をやすりで磨いてから行いました。翌日までよく乾かして、現在はぽこすけの机横に置かれています。机に引き出しをつけていないので、棚がなかったときは机の上に置くしかなかったのですが、棚に教科書なども置けるので、勉強するスペースが広くなりました!

机も棚もタモ材で白っぽい色の木材で、横に並べると違和感なく自然な感じが良いです。

棚は一番上の段は机横の本棚として使用。上から2段目と一番下(3段目)は、逆方向からの出し入れ。ランドセルや小さなバッグなどを置いたりしますが、まだ未使用スペースが多いです。そのうちに小学校で書道の道具が増えたり、そのほかの文房具等も増えると思うので、そのうちに棚もいっぱいになるでしょう。

上写真の棚一番下には、今まで机の上に置いてあった段ボール製のゾウさんの本棚を入れていますが、これは他の場所で使う予定です。ランドセルも写真では入っていませんが、横向きにすると入ります。とてもシンプルな形にしているので、これからの成長に合わせて、いろんな使い方をしてくれたらと思います。

隙間をどうするか

素人の手作り棚ということ、しかもくぎを一本も使わずにほぞ組だけで木を合わせているために、ところどころに木と木の隙間があるのです。その隙間が大きくて目立つところには、サンダーで削って出た木くずを木工用ボンドと併せて隙間に詰めました。写真のような感じになりました。これはオイル塗布する前にしました。

でも色がやっぱりイマイチ・・・。木材よりも黒っぽくなっちゃいました。乾くと薄い色になるのかもしれませんが。一番綺麗に仕上がったのは、ベージュのコーキング剤。たまたまダンナちゃんの車の中に入っていて、試しに使ってみたら「あら、良い感じ」。色も棚の色のように薄くて、隙間が目立たなくなりました。コーキング剤は1回目のオイルを塗った後に使いました。写真撮り忘れました。隙間をどうしかしたい場合には、お試しください!

全ての作業を終えて

去年の夏から7月からおよそ8か月もかかってしまいました。一番苦労したのは、やはりほぞ組加工。途中で何度「もうビスで止めてしまえば楽になるのに」と思ったことか。夏は暑さに参り、冬は寒さにかじかみ。やり遂げて、達成感でいっぱいです。

思えば大阪から行橋に引っ越してきてから、ものづくりをする機会が増えました。工房があり、その他にもものづくりの体験講座がいろいろあります。前回の机作りでは、プロの家具職人さん直々にご指導いただきました。こんな幸運に恵まれたことは本当にありがたいことです。

おかげさまでとても立派なぽこすけの学習机が完成しました。ぽこすけは今も、自分の机が大好きです。机で勉強したり読書をしたり、大好きなミニ四駆の改造をしたりして過ごしています。

そもそも机作りをしようと思ったのは、近くにものづくり工房があって、工房をレンタルすると工具も貸してもらえ、工具の使い方まで指導してくれると知ったからでした。そういう環境があったから叶った机作り。子どもに一生大切に使ってもらえる何かを贈りたいという思いがきっかけです。私たち親の愛情と、制作時のいろんな思い出が詰まった机。今回はそれに加えて棚も完成しました。

「愛着」のある物とともに生活することを大切にしたい。机は子ども時代に限らず、大人になっても使う・・・使わない人もいるかもしれないけれど、必要な大人になってほしいです。そんな思いもありました。机も棚も、設計時には長い年月使い続けられることを意識しました。できれば子どもから子どもへ、私たちの想い(物への愛着と思い出)とともに引き継がれていったら嬉しいです。

今回作った棚は、最初から最後まで私たち夫婦のアイデアと苦労が詰まった作品になりました。机作りのときに家具職人さんに御指導いただいたことも、非常に役立ちました!そうして出来上がった作品を、いつまでも愛着を持って使ってもらえたらと思います。