家族で作るデザインシェルフ

一昨年から去年にかけて、棚作りをしました。子どもの小学校入学祝いに作った机の横に置く棚です。3年生になると、いろいろ本や道具が増えるだろうということで作ったのでした。

とてもシンプルな棚ですが、使い勝手がよく子どもも気に入っています。気を良くしたパパに、ささやきました。「ママのも欲しいわ~ん」と(笑)

仕事場とダイニングの間仕切りになるデザインシェルフを作ろう

私は家で書き仕事をしているので机周りはいわば城。今までは6,000円ぐらいで買った紙製の棚を使っていました。けれどもプリンターを載せ、本をたくさん入れていたためか、6年の間に棚が傾いてしまったのです。さすがは紙製です。下の写真は、その傾いた棚の写真です。棚を写そうと思って撮影したわけではないので、全体像は映っていませんが。良ーく見ると机側に少しだけ傾いているのです。

この傾きがどんどんひどくなり、このままでは近いうちに倒れてしまうだろうとういことで着手した私の棚作りです。子どもの棚はシンプルに。私の棚はちょっとデザイン性のある棚を。仕事エリアとダイニングとの間仕切りのように棚を置いていたので、仕事エリア、ダイニングエリアの両方から物が取れるようにすると便利かなと思い、オープンシェルフにし、さらに箱をちょっとずらして重ね合わせたようなデザインにしました。

デザインシェルフの設計図

子どもの机のときと同じようにラフな絵をダンナちゃんに渡し、設計図を書いてもらいました。

見せてもらってびっくり仰天。また釘を使わないつもりか!!前回子ども用の棚を作った時、ほぞ組みに散々泣かされたにも関わらず、凝りもせず・・・。今回はメインの組手がほぞ組みではなく、あられ組みで設計図を作っていました。

木材をインターネットで注文しました。前回は大きな板を買いましたが、今回は注文したお店である程度カットしてもらうことにしました。そのほうが工房に運ぶのも作り始めるのも楽!でした。

いきなり計画変更「あられ組み」から「五枚組み手」へ

ものづくり工房へ行って作業を開始。けがきする段階になって、やっぱりあられ組みは加工に時間がかかりそうだし面倒ではないかと思い直し、木材の継手工法をあられ組みから五枚組み手に変更することにしました。

まずはけがきから。

五枚組み手にするにしても、加工するのは同じこと。まず私たちがやったのは、テーブルソーを使った加工でした。

この動画で加工したのは、小さな板だけです。テーブルソーで大きな板を加工するのは難しく、断念しました。

大きな板になると歯の位置を合わせるときに見えにくいし、板が重たいので毎回位置をずらすのが大変でした。そこで五枚組み手の加工にテーブルソーを使うのはあきらめ、バンドソーを使ってみることにしました。
バンドソーは板を横に寝かして加工することができるので、素早く作業が終わりました。

使用したバンドソー
バンドソーの歯が入るくらいに切り込みを入れる。切り込みはテーブルソーを使用。
切り込みのところからバンドソーの歯を入れて切る。

角のみがないときのほぞ組み加工

さて、次は問題のほぞ組み部分のほぞ穴をどうやって開けるかです。角のみがあれば簡単なのですが、角のみがないのでなんとかやりやすい方法はないか考えました。

インパクトドライバーを使う

まずは前回の棚作りで角のみがないときにやった方法、インパクトドライバーに木工用ドリルビットを装着して穴を開けてみました。良いのだけど・・・インパクトドライバーは手で持って作業するので垂直を保つのが難しいのと、木が硬いのでやりにくい。

ボール盤を使う

もっと楽に穴を開けられる方法はないかと工房にある道具を見渡して・・・。試したのがこちら。板をしっかりと固定できるので、安定して作業ができました。それでもときどき木がドリルに持っていかれるので、男性の力で板の上に乗るように押さえつけておかなくてはなりませんでした。

ボール盤を使っていくつも穴を開け、ノミを使って欲しいほぞ穴の形に加工しようと思っていたのですが、板の大きさの関係で、開けたい箇所にボール盤で穴が開けられないことに気がつきました(;´Д`) どうするどうする?

ボール盤とジグソーの組み合わせ

考えたのは、ボール盤である程度の大きさの穴を開けて残りはジグソーを使って欲しいほぞ穴の形を作ることでした。精密かどうかは別として(笑)、サクサクと作業が進みました。

ダンナちゃんがジグソーで切る時に、けがきの線が見えるようにライトを照らすのと、切った先から積る木くずを吹き飛ばす役割は、私と子どもが交代でしました。

ボール盤で開けた穴からジグソーの歯を入れてカット。

作業を終えたら、後は組み立てです。組み立てが何と言っても一番厄介。組み手がきっちり合うかが問題です。加工の後はきちんとはまるか確かめて、微調整します。今回は慎重に行ったので少し木を削ったりするぐらいでした。言葉で書くと簡単なようですが、一つ一つのつなぎ目を調整するのは大変でした。

やすりがけと組み立て

部分的に組んでいた板を外して、板の一つ一つをやすりがけしました。ほぞに対して穴がキッチキチで、外れないところはそのままにして、組んだままやすりをかけました。

その後いよいよ木工用ボンドで組み立てです!ボンドが固まるまでしばし待たなくてはならないので、この日の作業はこれで終了。

私は組み立てるときがやっぱり一番楽しいです。今まで板の加工で細かい部分ばかり見て来たのに、それを組み立てると一つのモノになる瞬間、これが何とも言えないです。

仕上げは棚にオイルを塗る

オイルを塗る前に、細かい目のやすりで丁寧に磨きます。木の表面がツルツルになっていきます。組み立ててみると、角が揃っていない場所などがあるときは、そこを粗い目のやすりで削って形を整えた後、細かい目のやすりで表面をきれいにします。

オイルは子どもの机、棚で使っているリボスのアルドボスを使いました。まだ少し余っているアルドボスを使いきれたらと思ったのですが、ちょっと足りなさそうだったので買い足すことになりました。50㏄と0.75L、2.5L、10Lとあるのですが、0.75Lでは多すぎるし50㏄では少なすぎます。そこで50㏄を1つ買って、50㏄をあと二つ、サンプルとして無料でもらうことにしました。

少量だけ欲しいときには大橋塗料のオンラインショップで買うのがおすすめです。なぜなら1回のお買い物で50㏄のサンプル2瓶まで無料でもらえるからです。今回は少ししか使わないけど、またすぐに使うというときはアマゾンなどで2.5L など大容量を買えばいいと思いますが、ほんの少しだけ欲しいときやサンプルが欲しいときにはおすすめです。

家族で作ったデザインシェルフ完成!高級感ある~!

オイル塗料を塗って、乾かして出来上がりです。丸一日、乾燥させました。今年のゴールデンウィーク中に完成させました。今この記事を書いているのが6月。およそ1か月この棚を使っていますが、快適です♪

ワークスペースとダイニングの間仕切りともなっている棚なので、オープンにして良かったです。シンプルな造りの上オープンシェルフなので、書類や本などがスッキリ納められるように無印良品のファイルケースを使っています。無印良品のオンラインストアでは、まとめ買いもできてちょっとだけ値段が安くなるのでお得です。

今まで使っていた紙製の棚に比べると、高級感もあって素敵です。

以前の紙の棚
完成した棚。高級感ある~。

今回の棚作り裏話

前回作った子ども用の棚のとき、間違った場所にほぞ穴をあけてしまいました。今回も同じような間違いをしました。ほぞ穴のときは、同じ木材を穴に埋め込んで目立たなくしてなんとか乗り切りました。でも今回は棚の一番上の板で目立つところに五枚組み手の加工をしてしまったのです。

予定では何も加工しないはずでした。一番端っこでどうしても目立ってしまいます。解決策として考えたのが、加工した部分を切り落としてしまうか、その加工を生かして別の板を継ぐかでした。でも同じ木材はもうないので、継ぐためには違う種類の木材を探すしかありません。

工房にある端材で大きさがちょうどいいサクラ(多分)があったので、それを使うことにしました。五枚組み手の加工は使わず、凸部をほぞに加工しなおして、サクラの木とほぞ組で接続することにしました。

何も加工しないはずだったところに組み手の加工をしてしまったので、そこをほぞに変更。
サクラ(と思われる)があったので、色がアクセントになって素敵だし使ってみることに。ほぞ穴を作っているところ。
サクラの長さが足りなかったので、2本のサクラをつなげることに。

このようなわけで、棚の一番上の板が一部赤くなっているのです。サクラの木はアルドボスを塗るときれいな赤になりました。アクセントになっていい感じです。よ~く見ると、サクラの木に小さな穴があいているのですが、これはほぞ穴を作る時にボール盤を使って穴をあけた際、貫通してしまったからです。余分のサクラ材がなかったので、仕方なくそのまま続行しました。ま、そういうのも手作りならではですね。後に家族の思い出話になることでしょう。